東芝のもう一つの本気「最薄部9.9ミリ」「バッテリー駆動5時間超え」を実現したB5ノート──東芝「dynabook SS SX/190NK」(2/2 ページ)

» 2005年04月26日 15時24分 公開
[石井英男,ITmedia]
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指紋センサとTPMで強固なセキュリティを実現

 キーボードのキーピッチは19ミリ、キーストロークは1.7ミリと薄く小型の筐体ながら余裕を持たせている。通常はスペースキーの左側に配置されていることの多いFnキーが、右側に配置されていることを除けば、キー配置も標準的で使いやすい。また、キーボード左側には、インターネットボタンとメールボタンが用意されている。ポインティングデバイスとしては、タッチパッドが採用されている。

 タッチパッドの右側には、スライド式の指紋センサが用意されていることも特徴だ。この指紋センサは、Windowsのログオン認証やスタンバイからの復帰、スクリーンセーバ解除、ファイルやフォルダの暗号化/復号化などに利用できる。

 また、暗号鍵を記憶するTPMセキュリティチップを搭載しているため、万一、悪意のある第三者に内蔵HDDが筐体から取り出されてほかのPCに接続されても、暗号化されたデータを読み取られる可能性はほとんどない。TPMセキュリティチップを利用した「パーソナルセキュアドライブ」機能も提供されているなど、セキュリティに関する機能は充実している。

エンターキーがやや小さめだが、キーピッチは19ミリとゆったりしており、快適にタイピングできる

タッチパッドの右側にスライド式の指紋センサを搭載している。指紋認証を利用したログオン認証やスクリーンセーバ解除などが可能

IEEE 802.11b/g対応無線LANとBluetooth 2.0をサポート

 インタフェースとしては、USB 2.0×2やIrDA、VGA、LAN、モデムを搭載。内蔵LAN機能はギガビットイーサ(1000BASE-T)対応であり、対応するネットワークインフラを利用できる環境であれば、高速なデータ転送が可能。

 カードスロットとしては、PCカードスロット(TypeII×1)とSDカードスロットを装備。ただし、PCカードスロットのフタはシャッター式でなくダミーカード方式なので、紛失しないように注意したい。

 無線を使ったインタフェースとして、IEEE 802.11b/g対応無線LANに加えて、Bluetooth 2.0+EDR(Enhanced Data Rate)に対応。Bluetooth 2.0+EDRは、従来の1Mbpsに加えて、2Mbps/3Mbpsでの通信を実現したBluetoothの最新規格だ。無線LAN機能をオン/オフ可能なワイヤレスコミュニケーションスイッチを装備しているのも嬉しい。

左側面には、ファンの通風孔とヘッドホン出力、ボリューム、SDカードスロットが用意されている

右側面には、PCカードスロットとワイヤレスコミュニケーションスイッチ、IrDAポートが用意されている

背面には、モデムとLAN、VGA、USB 2.0×2の各ポートが用意されている

標準バッテリーで約5.4時間駆動を実現

 Intel 915GMSは旧世代のIntel 855GM/855GMEに比べて、平均消費電力が大きく増加している。しかし、dynabook SS SX/190NKは、体積比でそれまでの約2倍のバッテリーを搭載することで、例えばdynabook SS S9(中容量バッテリー利用時に約5.9時間)と同程度の約5.4時間駆動を実現していることも評価できる。

 このように、標準状態でもバッテリー駆動時間に不満はないが、より長時間のバッテリー駆動が必要なら、オプションのセカンドバッテリーパックを装着することで約11時間の長時間駆動が実現できる。セカンドバッテリーパックを装着したときでも重量は約1.64kgと、十分携帯可能な範囲である。

ACアダプタもコンパクトで軽く、携帯性に優れている

 dynabook SS SX/190NKは、最薄部9.9ミリのスリムなボディと長いバッテリー駆動時間を両立させたモバイルノートPCであり、東芝ポータブルPC20周年記念モデルの名に恥じない完成度を誇る。指紋センサやTPMセキュリティチップを搭載し、高いセキュリティを実現しているため、重要な機密データを扱うことの多いビジネスユースにも最適であろう。

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