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» 2005年06月13日 16時26分 公開

山谷剛史の「アジアン・アイティー」:「改造上等!」な中国PC雑誌事情 (3/3)

[山谷剛史,ITmedia]
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お薦め雑誌「電脳報」と最近人気のモノマガジン

 選び難いほど種類豊富な中国PC雑誌だが、どれを買うかと質問されたら、発行部数350万部の人気ナンバーワンのPC雑誌「電脳報」を挙げておきたい。13年の歴史がある電脳報は週刊誌で、定価は手ごろな30円(2.5元)。日本でも中華系書店にて150円〜200円で購入できる。

見た目は新聞、の電脳報誌

 雑誌というより見た目はむしろ新聞で、一面には中国や海外のPCニュースや、その考察が掲載されている。この一面ニュースといくつかのニュースを編集部で執筆して、残りはハードウェア、ソフトウェアなどあらゆるジャンルに関するテクニックや裏技を説明する読者投稿を掲載している。

 ニュース記事には、日本では報道されていない中国国内や海外のITニュースを取り上げることが多く、その考察についても、中国のことだろうが海外のことだろうが、よいことはよい、悪いことは悪いと評価する。

 例えばLenovoのIBM買収も、当然電脳報でも大きく取り上げられた。しかし、その内容は「中国IT企業、世界へ!」というタイトルのような歓迎ムードだけでなく、現実にいろんな問題を抱えていることも示唆している。

 また、製品紹介記事においても国籍に関係なく、中国の粗悪製品は厳しく指摘するし、一方で中国製でも、いいクオリティであればそれ部分を評価する。電脳報に限らず多くのPC雑誌の評価記事が事実をそのまま論理的に評価することは、とくに付記しておきたい。

 今までは、ここで紹介したような比較的PCに詳しいユーザーをターゲットにした「濃いPC雑誌」が多かったが、一方で、最近になってデジタル製品を紹介するモノマガジンが急増している。

 デジカメにMP3プレーヤー、携帯電話といった「中国版三種の神器」(と筆者が勝手に命名)をメインに、中国で売られているカッコイイデジタルグッズを写真をメインにしたビジュアル重視構成で紹介している。

 MP3プレーヤーも携帯電話も国内外問わず紹介しているが、デジタルカメラだけは中国産製品の紹介がほとんどない。商品紹介のページに載らないだけでなく、雑誌の最後に掲載される「現在販売している商品一覧のページ」ですら、中国メーカーのデジカメを無視している状況だ。

 クオリティがあまりよろしくないからか、中国メーカーの気合の入ったデジカメですら、あと一歩二歩日本勢に及ばず、という理由からか。

 ただ、このようなモノマガジンのように、ソニー、パナソニック、キヤノン、ノキアなど「デザインがいいけどなにぶん価格が高い」海外ブランドの製品も購買対象として紹介する雑誌が数多く出版されているということは、中国における高所得層マーケットが充分に大きいことを証明しているといえるのではないだろうか。

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