NEC製大型液晶一体型PCの走りとなったVALUESTAR Wが26インチワイド液晶を搭載して登場したのは2005年4月。まだ半年しか経っていないのに、春モデルはより大きい32インチワイド液晶を搭載した。
新しくなったのは液晶サイズだけでない。Pentium D 820(動作クロック2.80GHz)や、ギガビットLANに加え、HDDを2台搭載したRAIDの採用(出荷時はRAID 0設定)など、グラフィックス機能を除けば、ハイエンドPCに近い構成になっている。
32インチのワイド液晶ディスプレイはIPSパネルを採用する。リビングに設置して大人数で見ることが想定されるPCでは広い視野角が求めれるが、VALUESTAR Wはその点、(詳細なスペックは公表されていないものの)上下/左右共に視野角は広く輝度も充分だ。視野角が広いため、個人的にはTV視聴時における暖色系の色があっさりしているように感じたが、このあたりは好みの範疇なので、とくに気にするものでもない。
搭載するスピーカーも充実している。ツイータを組み合わせた2ウェイスピーカーに加え、本体下にはサブウーファーも装備するので、TVとしては充分な音質と音量を確保できる。
なお、カバー内のAV入力端子から入力された映像は、ディスプレイに表示できるが、MPEG-2にエンコードして録画できない。録画をするには本体左側のAV端子に接続する必要がある。
ディスプレイの明るさ調節ボタンがカバーの中にあるのは、AV視聴時とPC使用時で自動的に輝度を変える仕組みが導入されたためだ。USBやメモリカードスロットなどが前面にあるのは使いやすいのだが、できればここにIEEE 1394も欲しい(なぜか、左右の側面にはIEEE1394が装備されているのだが)。
なお、左側面に用意されているTVアンテナ端子はデジタル/アナログ共用のもの。VHF帯とUHF帯が混合されているなら、そのまま接続すればいいので便利でもあるのだが、もし、それぞれ別々にアンテナ線が来ているときは混合器で一本化する必要がある。
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