Catalyst 6.2を適用したRADEON X1900 XTXのベンチマーク結果はDOOM 3の一部の項目をのぞいてβ版ドライバを適用したときの結果を上回っている。前回の不調はドライバの完成度が影響していたと考えていいだろう。ただし、Catalyst 6.2の適用でパフォーマンスが改善されてもGeForce 7800 GTX 512と比べた優劣の関係は前回とあまり変わっていない。
RADEON X1900XTXが優勢だった3DMark05の3DMarkの値はその差を広げているが、3DMark03ではGeFroce 7800 GTX 512を超えることができない。Aquamark3では低解像度条件でRADEON X1900 XTXがGeForce 7800 GTX 512を超えたものの、高解像度条件になると逆転する。この傾向はDOOM 3でより顕著になっている。FarCryのベンチマークではすべての条件でRADEON X1900 XTXが圧倒的に優れた結果となった。
今回掲載したグラフにはGeForce 7800 GTXの結果も掲載した。ラインアップにおける位置付けとしてはRADEON X1900 XTXとGeForce 7800 GTX 512が競合関係にあるが、店頭で実際購入できる製品を考えるとNVIDIA製GPUで最上位といえるのはGeForce 7800 GTX搭載カードとっていい。ユーザーの立場からすればGeForce 7800 GTXと性能を比較したうえで実売価格とのバランスを考えて購入する製品を選ぶのが現実的だろう。
公開されている最新のCatalystを適用することでRADEON X1900 XTXの性能は大幅に改善された。しかし、重負荷条件における性能低下が多くのテストで見られたことにはよく注意を払っておくべきかもしれない。
この作業を行ったのは2月の下旬で暦はまもなく3月になろうとする時期だ。3月8日にはCeBITが始まる。そういう時期にあって、条件付ではあるものの「RADEON X1900 XTXは最高のパフォーマンスを発揮するGPUである」とここでは述べておきたい。
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