ええ加減にせぇや〜! と威嚇する機密管理ツール「FILSAFER PC-CARD」プロフェッサーJOEの「Gadget・ガジェット・がじぇっと」!(3/4 ページ)

» 2006年05月09日 20時39分 公開
[竹村譲,ITmedia]

 「FILSAFER PC-CARD」の楽しい特徴として、モバイルPCが起動していない場合は、「FILSAFER PC-CARD」内の加速度センサーの機能を利用して、両手に持ったモバイルPCを左右前後に傾けることで、「平常モード」と「監視モード」の切り替えを「モーションパスワード」で実現できる。モバイルPCがパワーオフの場合なら、「FILSAFER PC-CARD」内蔵のスピーカーでモーションを行う度に「ピッ」という刺激的な確認音を発する。

photo モーションパスワードの設定はインストーラーにチュートリアルもあり初心者でも簡単に理解、設定可能だ

 モーションパスワードは、もちろん、モバイルPCの電源がオンの場合も利用できる。その場合は、PC内蔵のスピーカーでお好みのWAVファイルを指定して再生することが出来る。

photo デフォルト指定以外のユーザー設定で任意の音をアラーム音やモーションパスワードの確認音に使用できる

 コクヨS&Tの「FILSAFER PC-CARD」では、標準添付のCDに、「大阪弁の警告音」いや「警告台詞」が付属しており、ハードディスクに自動導入される。もちろん「元・大阪ロコ」の筆者は、初期警告音は「なにするんや〜!」、そして、再度警告する場合は、「ええ加減にせぇや〜!」なんてのを初期選択している。もちろん、日本語標準語も男性、女性の両データもあり、アメリカ贔屓の方のための英語版も用意されている。筆者は、それ以外にも、潜水艦のソナー音や緊急警報などをWEBから入手して時々切り替えては楽しんでいる。

photo 筆者は、デモ効果も考えて、関西弁(男性)を普段愛用している

 「FILSAFER PC-CARD」は、貴方のモバイルPCを狙う人間にとっては、かなり厄介なブツだが、これは同時に、持ち主にとっても、ある程度注意して扱う必要のあるセキュリティツールであることを理解することが必要だろう。本当の盗人なら問題ないが、スタバで席を外した隙に彼女が偶然触って、店内で110デシベルの超耳障りな大音響が出たら洒落にはならない。そのために、一緒にいる知人や友人には、センサーが働いていてむやみに触ると大音響を出すことを知らしめておくことも必要だ。

 筆者は、「百聞は一聴にしかず」ということで、実際にデモンストレーションするために、「監視モード」状態にある自分のモバイルPCを窃盗する格好をして、あるところで止めれば良いモノをしつこく継続したために、本当に警報音が鳴ってしまったことがある。警報の鳴る中、16桁のパスワードを入力することの難しさも身をもって体験したしだいだ。そしてその「緊急パスワード」は決して軽いノリで決めない方が良いだろう。筆者は、女友達の名前を3、4人並べて連続入力して決定したが、どういう順序なのか思い出せなくて、結局のところ、「復元用の質問と回答」に応えなければならない事態に至り、初期設定を2度するハメになった。当然のことだがパスワードには真面目な対応が必要だ。

 本来の商品の趣旨ではないことなので、いったいどのくらいの頻度であるかはよく分からないが、予め他人に自分のモバイルPCを貸したりする予定があるのであれば、基本的に「監視モード」状態ではない「平常モード」の段階で、「FILSAFER PC-CARD」を抜いておけば全く問題無く起動は可能となる。しかし、シャットダウン中に「FILSAFER PC-CARD」を抜き取れば、起動は不可能なので注意が必要だ。もちろん、誰にも自分のモバイルPCを使わせたく無ければこの機能を逆手に取ることでいとも簡単に実現できるのだ。

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