EU、Microsoftに2億8050万ユーロの罰金

» 2006年07月13日 08時09分 公開
[ITmedia]

 欧州委員会は7月12日、米Microsoftが独禁法違反問題で言い渡された命令を遵守しなかったとして、総額2億8050万ユーロの罰金を科すと発表した。

 同委員会ネーリー・クルス委員(競争政策担当)の発表によれば、今回の罰金は、Microsoftが2004年3月に言い渡された制裁で他社製品をMicrosoftのPCとサーバに対応させるための完全かつ正確なインタフェース仕様提供を命じられたにもかかわらず、これに従わなかったことによるもの。2005年12月16日から2006年6月20日までの期間にさかのぼり、1日当たり150万ユーロの罰金を言い渡した。

 さらに、Microsoftから提出される最新の文書が2004年3月の命令を完全遵守していなかった場合、欧州委員会では再度の罰金を検討せざるを得ないと警告。この場合は罰金額を引き上げ、1日当たり200万ユーロから、7月31日以降は1日当たり300万ユーロに増額される。

 Microsoftはこの決定を受けて同日、法務責任者ブラッド・スミス氏の談話を発表。「欧州委員会の当初の決定が明瞭さを欠き、当社が過去2年間誠実に対応してきたことを鑑みると、これほど多額の罰金は言うに及ばず、どんな罰金であれ適切ではないと考える」と批判した。

 その上で同社は、これまで命令遵守に努めてきた取り組みが十分だったかどうか、および、同委員会の過去最高額の罰金が公正と言えるかどうかについて、欧州の裁判所の判断を仰ぐと表明している。

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