円いリビングPCに色鮮やかなノートPC、Vistaになっても個性は健在――ソニーVAIO2007年春 Vista搭載PC特集(2/3 ページ)

» 2007年01月16日 13時00分 公開
[前橋豪,ITmedia]

個性的な2タイプのVAIOノートが登場

 VAIOの通常のラインアップでは、今期から追加されたtype Ntype Cに注目したい。type Nは、15.4インチワイド液晶ディスプレイを搭載した2スピンドルノートPC。同サイズの液晶ディスプレイを備えたtype Fと比較して、Webカメラや独自サウンドチップのSound Reality、Bluetoothなどの付加機能を省いたエントリーモデルだ。

 ホワイトを基調としたシンプルなデザインのボディにCeleron M 430(1.73GHz)を搭載し、Vista Home BasicとOffice 2007 Personalをプリインストールした構成で、実売予想価格は13万5000円前後と求めやすい価格帯になっている。主に、インターネットや文書作成などにPCを利用している層に向けた製品だ。

突起のない平坦なボディデザインと、ホワイトと明るいシルバーのカラーでシンプルさを表現したtype N

 type Cは、今期から姿を消したtype F Lightの後継に相当する13.3インチワイド液晶ディスプレイ搭載の2スピンドルノートPCだ。最大の特徴は、豊富なカラーバリエーションで、エスプレッソブラック、シェルホワイト、アーバングレー、コーラルピンク、フレッシュグリーン、サマースカイブルーの6色が用意されている。パームレスト部に手触りの柔らかなディンプル加工を施し、タッチパッドと本体を囲むようにアクセントカラーを加えることで、ほかとは異なるデザインを表現した。アーバングレー、コーラルピンク、フレッシュグリーン、サマースカイブルーの4色には、本体のカラーにマッチしたキャリングケースも同梱するこだわりようだ。

 カラーの違いも含めて7台が用意される店頭販売モデルは、最上位モデルのみCore 2 Duo T5500(1.66GHz)を採用しており、残りはCeleron M 430(1.73GHz)を装備する。OSは、最上位モデルがVista Home Premium、ほかはVista Home Basicとなっている。

 なお、type Cに限らず、VAIO・OWNER・MADEモデルでは、type Uに新色のブルー、type Tに3色のプレミアムカラーを採用するなど、カラーバリエーションが増えた。さらに、type Gでは1200台限定でプレミアムブラウンのモデルが発売される。

type Cのカラーバリエーション。左から、エスプレッソブラック、シェルホワイト、アーバングレー
左から、コーラルピンク、フレッシュグリーン、サマースカイブルー

Do VAIOの終焉とMedia Centerの採用、そして新たな試み

 Vistaの採用でソフトウェアの再設計が必要になったこともあり、VAIO独自のアプリケーションには大幅に手が加えられた。まず、地上アナログTVの視聴・録画機能を内包したAV統合ソフトのDo VAIOは排され、Media Centerの機能を利用することになった。同様に写真管理ソフトのPicture Gear Studioも付属をやめ、Vista標準のWindows Photo Galleryにその役目を渡している。これまでAV関連のソフトは自社製で固めてきたソニーとしては、大胆な路線変更だ。しかし、同じ機能を持つソフトが複数あることでユーザーが混乱するケースも少なくないので、こうした機能の統廃合のメリットはあるだろう。

Emotional Playerのテロップ再生機能では、画面左に自動的に抽出されるテロップを選択して、任意のシーンにジャンプできる

 一方、Media Centerの地上アナログTV視聴・録画機能を便利に使うため、プレイヤーソフトEmotional Playerと、キーワード検索に対応したビデオ管理ソフトのVAIO Video Explorerが追加された。Emotional Playerは、シーンの盛り上がりを自動判別するダイジェスト再生や、映像のテロップを自動抽出してサムネイル化し、サムネイル画像を選ぶだけで該当する映像シーンにジャンプできるテロップ再生の機能を持つ。また、録画した番組からCM部分だけを自動で抜き出し、CMを一括再生したり、録画したCMの情報をインターネット経由で取得して出演者や企業、BGMなどの情報を確認することができる。

 ただし、こうした便利な機能はアナログ放送のみの対応だ。デジタル放送の視聴・録画については従来同様、StationTV Digital for VAIOを採用する。ワンセグ放送の視聴と録画のソフトは、VAIOモバイルTV Ver.3.0にバージョンアップした。1画面でデータ放送と字幕放送を表示する機能、フロートモード時よりコンパクトな表示機能、移動先でも全国主要地のチャンネルリストをプリセットから選べる機能、録画ずみの番組をチャンネルやジャンルなどから検索できる機能が追加された。DVDオーサリングソフトのClick to DVDについてもVista対応版が搭載される。

 映像の入出力と簡易編集を行うソフトのDVgate Plusは、新アプリケーションのVAIO Content Importer/Exporterに進化した。VAIO Content Importer/Exporterは、メモリースティック、ビデオカメラ(IEEE1394、HDD、DVD、AVCHD)、アナログキャプチャ、ディスク(DVD、AVCHD、BD)、DLNA経由のコンテンツを入力可能で、DVDやメモリースティック、ファイル(HDV、MPEG-4 AVC/H.264、DVなど)に出力できるソフトだ。入力した映像は、Windows Photo Galleryに自動的に追加される。

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