「NEC Direct」は、NECが運営するPCショッピングサイトだ。NECは2000年7月からWeb直販を行っている(121@store)が、2004年2月に事業を本社部門に移管(以前は子会社のNECパーソナルプロダクツ)し、名称をNEC Directに改めて体制も一新した。そして3周年を迎えた2007年2月1日、Webサイトのデザインを変更して生まれ変わった。
今回のリニューアルには、「誰にでも楽しく簡単に選んでいただく」というキーワードがあるとNEC パーソナルソリューション事業部 グループマネージャーの矢島竜司氏は語る。これまでのNEC Directは、PC/周辺機器/ソフトウェア/サービスといった各商品個別の販売や誘導が主だったが、リニューアル後は商品自体の提案だけでなく、「お客様との対話――PCを利用するシーンや用途、PCの大きさといった要望をお聞きし、それに適した製品をご紹介する提案型の販売を行う」とし、「PCを道具としてではなく、PCで何ができるのか、何をしたいのか、という視点であらゆる人に提案をしていきたい」という。
従来のNEC Directは、VALUESTAR TXや同Cシリーズなどの水冷PCが人気を集め、どちらかと言えばPC中上級者のイメージもあったが、今回のリニューアルではPCの初級者や新規ユーザーをターゲットにした改革が目に付く。
1つはNEC メディア情報研究所 ロボット開発センターが開発・研究を進めているパーソナルロボット「PaPeRo(パペロ)」をコンシェルジュに見立てて、ウイザード形式でユーザーの希望に添った構成を提案する「パペロと一緒にパソコン選び」コーナーだ。ここではパペロの質問(用途や利用シーンなど)に答える形で、ユーザーは用意されたボタンを押していくだけで最適な構成が提示される。「PCだけでなく周辺機器やソフトウェアも含めたセットで提案されるようになったのがポイントです」(NEC パーソナルソリューション事業部 マネージャー 本橋正美氏)。
もう1つは、初級者層には難しいBTOの選択画面をいちから見直したことだ。以前は各パーツごとにプルダウンメニューから選ぶ方式で、パーツ自体の基礎知識を必要とするほか、選んだ構成を確認するには「構成決定」ボタンを押して別画面を表示する必要があった。これに対し、新画面ではパーツの選択をプルダウンからラジオボタンに変更し、画像を埋め込むなど分かりやすくなり、「選択ポイント」を選ぶと同じ画面内に詳細な説明が表示されるようになった。また、チョイスした構成が画面右側に一覧表示され、視認性やユーザビリティーが大きく向上している。
新たに始まったサービスとしては、「メッセージ刻印サービス」が挙げられる。これは新設された「NEC Direct オリジナル」コーナーの第1弾サービスで、ノートPCの天板に任意の文字列をレーザー刻印できるというもの。現時点ではLaVie G タイプL ベーシックの3モデル限定で、文字数や刻印できる文字などに制限があるものの、今後はユーザーの要望に応じてサービス内容を拡充する予定とのことだ。また、そのほかの新サービスも検討中で、「“PCの新しい楽しみ方を提案”し、これらの付加価値で差別化を図っていく」という(NEC パーソナルソリューション事業部 主任 柳田球地氏)。
もちろん、NEC Directならではのオリジナルモデルも健在だ。1つは天面にキズをつけても自然に回復するスクラッチリペア機能を備えたLaVie G タイプJのアーバンブラウンモデルだ。天板を文字通り真鍮ブラシでガリガリしても数分で元通りに戻るスクラッチリペアは、携帯での利用が多いモデルに適した仕様だ。
デスクトップPCでは、スリムタイプのValueOne G タイプSTがNEC Direct専用のモデルである。縦置き時の横幅が99ミリ(スタンドを除く)という省スペース性に優れた製品ながら、最大で2基のHDDを内蔵できるのが特徴だ。なお、春モデルで水冷PCはラインアップから消えてしまったが、今後も開発は継続していくとのこと。
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