GF800にSXGAで表示できる液晶ディスプレイをアナログとデジタル出力で接続し、デュアルディスプレイ環境を構築したところ、カーソル操作もスムーズで問題なく利用できた。しかし、メインマシンとして使うなら、複数のリッチコンテンツを同時に再生するようなヘビーな環境で快適に動かないと満足できない。そこで、グラフィックスとCPUに高い負荷がかかる環境を設定し、挙動をチェックしてみた。なお、CPUファンの回転数は最大に設定している。
サブ画面でHD画質のWMV動画をWindows Media Player 9で連続動作させながら、メインディスプレイで「A列車で行こう7 ベンチマーク」を開始した。ベンチマークのみを走らせた結果と比較してほしい。
パフォーマンステスト(A列車で行こう7) | |||||
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内容 | 平均fps | 最高fps | 最低fps | 望遠時 | 広角時 |
ベンチのみ | 25.93 | 35.59 | 16.84 | 33.67 | 23.28 |
ベンチ+HD動画再生 | 15.13 | 7.5 | 3.86 | 0 | 0 |
ベンチマークのみでも、若干のコマ落ち感があり、雪や雨が降るシーンでは一旦映像が止まる場合もあった。ただ、全体としては鑑賞に堪えうるレベルだったので、低い解像度なら3Dゲームもある程度までは楽しめる性能を持つといえる。ちなみにサブ画面でHD動画を動かすと、若干パフォーマンスが落ちる。HD映像とともにコマ落ちが頻発するが、鑑賞できないレベルではない。
ただし、5〜6回に1回の割合で、突然電源が落ちてしまう、またはブルー画面が表示される現象が起きた。その後、しばらくHDDへのアクセスが不安定になり、十分冷却すると改善される。高負荷な作業を行う場合は、処理能力ではなく、発熱の問題が第一の懸案事項になりそうだ。
なお、HD映像のみの連続再生であればほぼ問題なく動作した。その間メインディスプレイでカーソルを動かしても、影響はほとんどない。ブラウザを起動したり、文字入力する際は若干のもたつきを感じたものの、許容できる範囲だ。冷却にさえ気をつけていれば、音楽再生程度なら、“ながら操作”をしていて性能に不満を感じることはまずないだろう。
ちなみに試用中はファンの回転数を最大にしており、CPUの温度も30〜40度台をキープしていた。それでも、HDDと通気口が離れているため、本体の周囲には十分な空間を設けたほうがよいと思われる。なお、ファンの回転数は、最小〜中間程度はほぼ無音だが、最大にすると風切り音が目立つようになる。
冷却にさえ気をつければ、GF800は十分なパフォーマンスが得られることが分かった。一人用の作業スペースでも、PC本体を机上に置かなければ17インチ程度のディスプレイを2台並べることはできる。GF800のサイズならディスプレイスタンドの脇などに置いても、作業のじゃまにはならないはずだ。インターネットで調べ物をしたり、メールチェックなどをするサブマシン程度の用途におすすめしたい。
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