タッチパネル液晶が写真印刷を変える――小型フォトプリンタ「HP Photosmart A628」:触ればわかる快適さ(1/3 ページ)

» 2007年08月01日 15時00分 公開
[榊信康,ITmedia]

タッチパネルに最適化したインタフェースで使い勝手を大幅強化

日本ヒューレット・パッカードの「HP Photosmart A628 Compact Photo Printer」

 小型フォトプリンタというジャンルは、ここ数年で一気に定着した感がある。このジャンルに先鞭を付けたのは、言わずと知れたヒューレット・パッカード(以下、HP)だ。元来HPは、インタフェース設計の妙で知られるメーカーだけあって、こうしたデバイスはお手の物なのだろう。2003年発売の「HP Photosmart 245」を皮切りとした3桁型番のシリーズは、以後も2L判への対応、HDDの搭載など、独自の趣向とさまざまなギミックを取り入れ続け、今なお進化している。

 8月2日に発売される小型フォトプリンタ「HP Photosmart A628 Compact Photo Printer」(以下、A628)も、実にHPのコンパクトモデルらしい独自色の強い製品だ。最大の特徴は、タッチパネル式の大型液晶ディスプレイを搭載することで、使い勝手を向上させた点にある。

 タッチパネルと聞いて、同社が2006年11月に発売した「HP Photosmart D7360」(以下、D7360)を思い出す読者も多いだろう。ただ、D7360のユーザーインタフェースは、同時期にHPが発売した複合機からの流用であったため、タッチパネル本来のメリットが生かしきれていなかった。この点において、A628は完全に独自のユーザーインタフェースを採用しており、非常に扱いやすくなっている。

 まずは液晶パネルだが、サイズが4.8インチ(画像表示領域は3.5インチ)とかなり大きく、視認性が高い。2.4インチ液晶を採用した従来機の「HP Photosmart A616」(以下、A616)と比較して、画面サイズをかなり大型化した格好だ。タッチパネルを採用した効能は、画面内に操作系を集約することで、通常なら操作ボタン類の配置に必要なスペースを削減できることにある。これにより、ボディサイズに制約のある小型フォトプリンタながら大きめの液晶パネルを搭載できたというわけだ。

ボディはシックな黒を採用、最新iPodからの印刷に対応

 ボディの外観は、従来の白を基調にしたものから、黒を基調にしたものに変更された。収納時の本体サイズは252(幅)×117(奥行き)×132(高さ)ミリ、重量は約1.52キロで、従来機のA616とほとんど変わらない。本体手前の排紙トレイを引き出すと、液晶ディスプレイが起き上がると同時に背面の給紙トレイが開き、直ちに利用できる状態になる点も、従来通りだ。

ブラックとブルーグレーのツートーンカラーは、小型フォトプリンタでは珍しい落ち着いた配色(写真=左)。背面の給紙トレイはあまり開かない構造で、排紙トレイを開いた状態では手前側にスペースが必要になる(写真=中央)。給紙トレイと排紙トレイの容量は各20枚だ。背面にUSBポートとACアダプタ接続用の端子が並ぶ(写真=右)

 プリントエンジンはA616を踏襲しており、速乾性や耐擦過性、耐水性に注力した3色一体型(CMY)のインクカートリッジ(HP110)を採用する。耐久性は、アルバム保存約200年、耐光性約50年をうたう。印刷解像度は4800×1200dpiだ。最小インクドロップサイズは5ピコリットルとやや大きいものの、はがきとL判に加えて、2L判に印刷できるのは魅力だ。

 PCを使わないダイレクトプリント用のメモリカードスロットは、CF TypeII、SDHC/SDメモリーカード/MMC、メモリースティックPRO(デュオ対応)、xDピクチャーカードの4種類を装備。PC接続用のインタフェースはUSBを採用しており、デジタルカメラとUSBで接続すれば、PictBridgeによるダイレクト印刷もこなす。iPod内の写真データを印刷することもでき、従来機では非対応だった最新iPod(第5世代のうち2006年版iPod、第2世代iPod nano)からの印刷も可能になった。ちなみにiPodの充電もできる。

染料3色一体型のインクカートリッジは、インクタンクとヘッドが一体型になっている。付属のスタイラスはインクカートリッジの上部に収納されている(写真=左、中央)。上部に4つの独立したメモリカードスロットを搭載しているが、複数メディアの同時利用はできない(写真=右)

 サプライ品は、インクカートリッジとアドバンスフォト用紙(L判150枚)がセットになった「フォトバリューパック・3色」(HP Directplus価格3213円)が用意されており、これを使った場合のランニングコストはL判1枚あたり21.5円となる。

 そのほか、ワイヤレス接続を実現するBluetoothアダプタ、本体に内蔵可能なバッテリー、自動車接続用のDCアダプタ、キャリングケースといった豊富なオプションが提供される。バッテリーによるL判の印刷枚数は公称値で75枚だ。

本体には持ち運びに便利なハンドルを用意。ACアダプタは小型だ(写真=左)。オプションのバッテリーは底面に内蔵できるため、利用時も見た目が変わらない(写真=中央)。ワイヤレスでの印刷が可能になるオプションのBluetoothアダプタ(写真=右)

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