まず最初は、液晶ディスプレイの天板に取り付けるキティと4個のハートマークを固定するための穴開け加工を行う。続いて、ABS樹脂で作られたキティとハートマークにディスペンサーを使って接着剤を塗布する工程に移る。
ディスペンサーの先に取り付けられた接着剤はレバーを引くごとに適量が出るので、キティとハートマークに開けられた穴にひたすら塗布を繰り返す、単調だが根気のいる作業が続く。接着剤が塗り終わったら、すぐさまクリスタルガラスをはめ込む作業が行われる。こちらもガラスを1個ずつはめ込む地味な工程だ。
キティの部分だけならば、接着剤の塗布からガラスのはめ込みまでおおよそ15〜20分で完了する工程だが、集中力と根気が必要なのは間違いない。作業をしている人に「実のところキティはどうですか?」とためらいがちに聞いたところ、「いやー、キティはもともと好きなので……」と、非常にポジティブな回答が得られた。


最も大きなクリスタルガラスが使われているリボンの結び目は、器具を使わずに手ではめ込まれる。はめ込み後に布で仕上げが行われる(写真=左)。完成したキティのあで姿(写真=中央)とハートマーク(写真=右)。すでにキラキラしているのが印象的だクリスタルガラスのはめ込み後は、接着剤の硬化が行われ、それが終わるとキティとハートマークを液晶ディスプレイ天板へ固定する工程に入る。キティと4個のハートマーク裏面には落下防止用の両面テープがはられ、さらにキティは6カ所、ハートマークは2カ所ずつの熱カシメ処理がなされる。キティ自身に170度前後に熱せられたハンダごてが直接あてられるわけだ。
以上、多くの工程を経てキティモデル2代めができあがった。キティモデル自体のデザインや色の決定、オリジナルコンテンツのスクリーンセーバーの作成はサンリオが行っているが、NECの担当者ともども女性でキティ好きだったこともあり、企画は大いに盛り上がったという。実際、製品の売れ行きも好調だそうだ。
サンリオの担当者にお話をうかがったところ、「PCにスワロフスキーのガラスを使って自前でキティを加工している人は見たことがあるが、まさかNECさんの製品として世に出るとは思わなかった。社内でも評判は上々です」とのこと。
8月28日の15時までにハローキティモデルを注文した人には、キティが付いたベルトリングがプレゼントされるキャンペーンも展開中だ。NEC Directの価格は19万9500円(送料は無料)と安くはないが、この手の企画ものにありがちな木に竹を接いだような違和感はなく、きわめて自然にPCととけ込んでいる。キティ好きでなくても一見に値する、“キラキラ感”にあふれるモデルに仕上がっているのは間違いない。ちなみに、サンリオ・オンライン・ショップにあるクーポン番号を購入時に入力すると525円がオフになるキャンペーンも開催中だ。
東京や神奈川、大阪、福岡にあるNEC Directスポットやサンリオショップの一部で実機が展示されているので、興味のある人はぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
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