米Hewlett-Packardのアジア・パシフィック地域向けコンシューマー製品発表会がシンガポールで行われ、PCやプリンタ、iPAQの新製品が数多く登場した。米国では究極のゲーミングPC「Blackbird 002」を始めとしていくつかの新モデルが現れたが、アジア太平洋地区ではどうだろうか。そして、ここで発表された新モデルのうち、日本で展開されるのは果たしてどれなのだろうか。
基調講演では、同社アジア太平洋地域パーソナル システムズ グループ コンシューマー製品&モバイル ビジネス グループ副社長のチン・ホン・チャン(Chin Hon Cheng)氏が、2006年秋から2007年代1四半期の市場シェアを振り返った。世界市場でのPC出荷台数は2006年第3四半期以降1位を維持しており、アジア太平洋地域でもコンシューマー市場でのノートPCシェアが第4位から第1位に躍進し、デスクトップPCも第2位を堅持するなど右肩上がりの成長をアピールした。特にインドや中国市場の伸びが寄与しているという。
そして、この成長を続けるべく、秋の新モデルを一斉に発表した。まずiPAQを計5モデル、日本では“ZEN-Design”でおなじみのHP Pavilion Notobook PCでは2つの新柄(VerveとInflux)の追加、そしてアジアのためにアジアでデザインを行ったというCompaqブランドのノートPCを説明。デスクトップPCでは、次世代のメディアセンターPCとして「HP Pavilion Elite」シリーズの投入を明らかにした。
米国の発表会でアナウンスされたゲーミングPCやWindows Home Server関連製品が見送られたのは残念なところだが、日本でも新モデルの投入を検討中という話もある。PCの世界シェアNo.1、そしてアジア太平洋地域で絶好調という勢いを、日本国内でも感じさせる展開を期待したい。
なお、2007年10月17日までMTVと共同でHP Pavilion Notebook PCのデザインコンテストが開催中だ。応募資格は16歳から24歳までの個人で、日本でも募集が行われている。応募要項はこちらを参照のこと。
気になるPC製品の前に、まずは新型の液晶ディスプレイ2モデルを紹介したい。
いずれもHDMI端子を備えたワイド液晶ディスプレイで、BrightViewと呼ばれる光沢パネル(現行のHP w2207やw1907で導入済み)を採用している。主なスペックは下記にまとめたが、両モデルともデュアルヒンジ機構を取り入れることで、ディスプレイの位置調整が柔軟に行えるほか、液晶ディスプレイ部分を時計回りに90度回転させて縦画面表示にすることもできる。ただ、展示機のメニューには日本語が用意されていたが、現時点で日本での発売は未定とのことだ。
HDMI端子付きワイド液晶ディスプレイの主なスペック | ||
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製品名 | HP w2408h | HPw2207h |
パネルサイズ | 24インチワイド | 22インチワイド |
最大画面解像度 | 1920×1200ドット | 1680×1050ドット |
輝度 | 400カンデラ/平方メートル | 300カンデラ/平方メートル |
コントラスト比 | 1000:1(ダイナミックモードは3000:1) | |
応答速度 | 5ms | |
色域 | 92%(NTSC比) | 72%(NTSC比) |
視野角 | 上下/左右160度 | |
環境光センサー | ○ | × |
映像入力端子 | HDMI×1/アナログRGB×1 | |
USBポート | 4ポート | 2ポート |
市場想定価格(USドル) | 699ドル | 399ドル |
次のページから、日本未発売のモデルを含めて注目のPCを細かく見ていこう。
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