“Dragon”“Elite”“Verve”でドライブするHPのコンシューマーPCHP Fall 2007 Consumer Launch(1/3 ページ)

» 2007年09月18日 12時00分 公開
[田中宏昌,ITmedia]

 米Hewlett-Packardのアジア・パシフィック地域向けコンシューマー製品発表会がシンガポールで行われ、PCやプリンタiPAQの新製品が数多く登場した。米国では究極のゲーミングPC「Blackbird 002」を始めとしていくつかの新モデルが現れたが、アジア太平洋地区ではどうだろうか。そして、ここで発表された新モデルのうち、日本で展開されるのは果たしてどれなのだろうか。

アジア太平洋地区では“絶好調”のコンシューマー向けPC

アジア太平洋地域パーソナル システムズ グループ コンシューマー製品&モバイル ビジネス グループ副社長のチン・ホン・チャン氏

 基調講演では、同社アジア太平洋地域パーソナル システムズ グループ コンシューマー製品&モバイル ビジネス グループ副社長のチン・ホン・チャン(Chin Hon Cheng)氏が、2006年秋から2007年代1四半期の市場シェアを振り返った。世界市場でのPC出荷台数は2006年第3四半期以降1位を維持しており、アジア太平洋地域でもコンシューマー市場でのノートPCシェアが第4位から第1位に躍進し、デスクトップPCも第2位を堅持するなど右肩上がりの成長をアピールした。特にインドや中国市場の伸びが寄与しているという。

 そして、この成長を続けるべく、秋の新モデルを一斉に発表した。まずiPAQを計5モデル、日本では“ZEN-Design”でおなじみのHP Pavilion Notobook PCでは2つの新柄(VerveとInflux)の追加、そしてアジアのためにアジアでデザインを行ったというCompaqブランドのノートPCを説明。デスクトップPCでは、次世代のメディアセンターPCとして「HP Pavilion Elite」シリーズの投入を明らかにした。

 米国の発表会でアナウンスされたゲーミングPCやWindows Home Server関連製品が見送られたのは残念なところだが、日本でも新モデルの投入を検討中という話もある。PCの世界シェアNo.1、そしてアジア太平洋地域で絶好調という勢いを、日本国内でも感じさせる展開を期待したい。

 なお、2007年10月17日までMTVと共同でHP Pavilion Notebook PCのデザインコンテストが開催中だ。応募資格は16歳から24歳までの個人で、日本でも募集が行われている。応募要項はこちらを参照のこと。

2006年第1四半期と2007年第1四半期でのPC出荷台数シェアの比較(写真=左)。アジア太平洋地域ではノートPCがシェア第1位、デスクトップPCでは第2位に位置する(写真=中央)。特に中国やインドでの成長が著しい(写真=右)

ここ数年、HPはコンシューマー向け製品のデザインに注力しており、他社製品との差別化に貢献している

ワールドワイドで展開しているMTVとの共同キャンペーン「Take Action.Make Art.」(写真=左)。ノートPCのデザインコンテストで(写真=右)、最優秀者のデザインを採用したノートPCは2008年3月に全世界で発売される予定だ

HDMI端子付きワイド液晶ディスプレイが登場

 気になるPC製品の前に、まずは新型の液晶ディスプレイ2モデルを紹介したい。

 いずれもHDMI端子を備えたワイド液晶ディスプレイで、BrightViewと呼ばれる光沢パネル(現行のHP w2207やw1907で導入済み)を採用している。主なスペックは下記にまとめたが、両モデルともデュアルヒンジ機構を取り入れることで、ディスプレイの位置調整が柔軟に行えるほか、液晶ディスプレイ部分を時計回りに90度回転させて縦画面表示にすることもできる。ただ、展示機のメニューには日本語が用意されていたが、現時点で日本での発売は未定とのことだ。

24インチワイドの液晶ディスプレイの「HP w2408h」(写真=左)。パネル部分をローテションできるほか、デュアルヒンジ採用する(写真=中央)。HDMIとアナログRGB端子のみ備えており、DVI端子は持たない(写真=右)

操作ボタンは前面右下にある(写真=左)。こちらは22インチワイドの「HP W2207h」(写真=中央)。液晶ディスプレイの周囲に取り付けるさまざまなクリップ「HP Easy Clip」が同時に投入される(写真=右)

HDMI端子付きワイド液晶ディスプレイの主なスペック
製品名 HP w2408h HPw2207h
パネルサイズ 24インチワイド 22インチワイド
最大画面解像度 1920×1200ドット 1680×1050ドット
輝度 400カンデラ/平方メートル 300カンデラ/平方メートル
コントラスト比 1000:1(ダイナミックモードは3000:1)
応答速度 5ms
色域 92%(NTSC比) 72%(NTSC比)
視野角 上下/左右160度
環境光センサー ×
映像入力端子 HDMI×1/アナログRGB×1
USBポート 4ポート 2ポート
市場想定価格(USドル) 699ドル 399ドル

 次のページから、日本未発売のモデルを含めて注目のPCを細かく見ていこう。

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