ベンチマークデモの後、満を持して土居氏が登場。近々に発売するCPUの情報から、2008年以降のロードマップまで、分かりやすく短めに解説した。
おさらいを兼ねて最初に説明したのは、2007年にリリースされるCPUのラインアップ。「CPUの未来予想図:10月版」では、2007年後半から2008年前半にかけて、トリプルコアを含む「Phenom」シリーズが登場すると明記していた。そのPhenomが登場する前に、現行シリーズの新モデルが投入されるという。
次に表示した2009年までのCPUロードマップでは、Phenomブランドで登場する各シリーズのコードネームが公開された。シングルコアのモデルは2008年以降に姿を消し、以降は2/3/4コアのシリーズがハイエンドからエントリーまで計画されている。
土居氏は「クアッドコアの恩恵が得られる環境が整うにはまだ時間がかかるでしょう。デュアルコアの次のステップが、トリプルコアだと思っています」と語った。
なお、年内に投入される現行シリーズの新モデルについて、イベント後の土居氏に詳しく聞いた。すると、プレゼンシートでは「もう一個何か」と、1モデルの追加を示唆していたが、「Phenomが出る前に、1個だけでなく、いくつかの新ラインアップが投入されると思います」という。
複数のモデルが投入されるということは、Phenomの登場が遅れる可能性が高いと思われる。しかし土居氏は「Phenomは年内に絶対出します。出せなかったら丸坊主になります!」と断言してくれた。いまも坊主に近いヘアスタイルだが、遅れた暁にはスキンヘッドになるという。
中央通りの一角でAMDのイベントが盛り上がっている最中、PCパーツショップ密集地にあるカフェソラーレ・リナックスカフェ秋葉原店では、NVIDIA主催のゲーム大会「NVIDIA SLI DAY in AKIBA」が行われていた。
NVIDIA SLI DAY in AKIBAは、SLI搭載マシンで3D戦闘ゲーム「ロストプラネット」をプレイするゲーム大会。8組行われる予選では、最大10人が同時にプレイして、もっともハイスコアをたたき出したユーザーのみが決勝に進出できる。決勝を勝ち抜いた優勝者には50万円相当のSLIマシンがプレゼントされるとあって、腕に自信があるゲーマーが多数参加した。
決勝戦まで進んだある男性は「参加者は予想以上にハイレベルでしたね。私はロストプラネットで遊び慣れていたので勝ち残れましたが、決勝はどうなるか分かりません」と語る。なお優勝者は、たまたま会場の前を通りかかって飛び入り参加したという男性だった。「ロストプラネットはXbox 360でしかプレイしたことがなかったですが、高性能なマシンをいただいたので、これからはPCでも楽しんでみたい」という。
数人の参加者にプレイした感想を聞いたところ、「家のマシンよりハイスペックなので、画面が滑らか過ぎて驚いた」というコメントが多かった。優勝者は予想外ながら、多くのゲーマーにSLIマシンのスゴさを伝えることができ、NVIDIAとしては狙い通りの結果になったといえる。
同社のスタッフも「SLIの魅力を伝えるなら、単なる展示イベントよりゲーム大会のほうが効果的だと思い、このイベントを企画しました。11月にもまた同じようなイベントを開きたいですね」と、すでに次を見据えていた。時期を“11月”と語った理由についてはノーコメントだったが、“何かしらの意味”が含まれている可能性は高い。
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