“見ため”も“実力”も最強のモンスターな「XPS M1730」に迫るこれはデコトラPCか!?

» 2007年10月05日 16時16分 公開
[田中宏昌,ITmedia]

DirectX 10世代のSLIに標準で対応

“最強”のゲーミングノートPC「XPS M1730」

 日本ではPCでゲームをするという習慣がなかなか一般化していない中、デルは昨年より「デスクトップPCをしのぐ最高のノートPC」を掲げてXPSブランドを投入し、PCでのゲーム需要の喚起を積極的に行っている。デスクトップPCでは、すでにオーバークロック仕様の「XPS 710 H2C Edition」を発売ずみだが、そのノートPC版とも言えるのが、新登場の「XPS M1730」だ。

 詳細はこちらの記事に譲るが、ノートPCながら標準でDirectX 10対応のGPUであるGeForce 8700M GTのSLI構成を搭載し、3.2GHzまでのオーバークロックを公式にサポート(Core 2 Extreme X7900の場合)するほか、BTOではSSD(64Gバイト×2など)によるRAID構成やAGEIAの物理演算カード「PhysX」が選択可能と、大手PCベンダーとしては異例の“刺激的”な仕様になっている。

天面部分の「ヘッドチューニング」は4色から選べる(写真=左)。写真はサファイア・ブルーで、もちろんここもLEDランプが発光する(写真=中央)。底面部分にもXPSのロゴが刻まれている(写真=右)

光り輝き「所有する喜び」を感じさせるウルトラボディ

液晶ディスプレイは17インチ光沢ワイド・画面解像度1920×1200ドットに決め打ちだ

 ボディはデスクトップPCのXPSと同様に黒基調だが、液晶ディスプレイ天面とパームレスト面は銀色をベースに黒のパターンを霧状に吹きかけたような独特の模様に仕上がっている。そして「かの地」のゲーミングPCらしく、ボディの3面が光り輝く“デコトラ”仕様を採用し、強烈な存在感を主張しているのも見逃せない。液晶ディスプレイ天面は「ヘッドチューニング」と呼ばれる4色のカラーパネルが用意され、購入時にクリムゾン・レッド、ボーン・ホワイト、サファイア・ブルー、スモーク・グレーから選ぶことが可能だ。また、17インチワイド光沢液晶ディスプレイ上部には標準で200万画素のWebカメラが内蔵されている。

 LEDランプの具体的な発光個所は、天面部分がDELLのロゴとヘッドチューニング部分、内部はキーボードにタッチパッド、クリックボタン、そして前面左右にあるスピーカーと多岐に渡る。特にタッチパッドのXPSロゴや吸気口を兼ねた左右のスピーカー部分はLEDランプのカラーを16色から選べるだけでなく、LightFXに対応したゲームではプレイ中に色が変化する。キーボードバックライトは「Fn+→」キーでワンタッチ消灯も可能だが、MacBook Proのような環境光センサーは非搭載だ。

 キーボードの右上には「ゲーミングLCD」が設けられ、CPUやメモリの使用量、メールの着信、ストップウオッチやカウントダウン、再生中の曲名表示などに加え、対応ゲームではゲームスコアや弾数表示などが行える。さらにLightFX SDKが用意されており、ユーザーが独自に制御することもできる。

10キーを備えたキーボードを用意する(写真=左)。英語キーボードも差額なしで選べる。中央の写真はLEDランプを光らせたイメージ。タッチパッドとスピーカー部分は16色から選ぶことができる。キーボード上部には「ゲーミングLCD」が用意される(写真=右)。その下にはゲーミングLCD操作ボタンが並ぶ。

タッチパッドにはXPSのロゴがあり、クリックボタンも発光する(写真=左)。前面左右にあるスピーカー部分も光る(写真=中央)。左右で別々のカラーを指定可能だ。前面中央にはメディア操作ボタンが用意される(写真=右)。ライトパープルのカラーリングがおしゃれだ

スペックもサイズも価格もヘビー級

 これらのギミックに目が行きがちだが、肝心のPCスペックも充実の一言だ。CPUはCore 2 Extreme X7900(2.8GHz)を筆頭に、Core 2 Duo T7700(2.4GHz)、同T7500(2.0GHz)から、HDDは200G/120Gバイトのシングル構成、200Gバイト×2(いずれも7200rpm)、250Gバイト×2(5400rpm)のほか、64GバイトのSSDが用意され、64GバイトSSD×2のRAID 0構成も34万5450円の追加で実現できる。メモリは最大4Gバイトまで選択可能だ(+10万2900円)。

 光学ドライブにはBlu-ray Discドライブの選択肢(+7万2450円)があり、ネットワーク関連もBluetooth 2.0+EDRを標準で備え、無線LANはIEEE802.11n/a/g/bまたはIEEE802.11a/g/bのいずれかとスキはない。

 Intel PM965 Expressチップセットを採用した“Santa Rosa”世代の基本スペックは言うまでもなく、406(幅)×302.6(奥行き)×50.7(厚さ)ミリ、重量は約4.81キロというボディサイズも超ヘビー級だ。価格は最小構成時で26万2500円スタートとこちらもケタ違いだが、見ためも性能もケタ違いのモンスターPCとして、それに見合った喜びを感じさせてくれそうだ。ちなみに、原稿執筆時点のBTOで最強構成(内蔵コンポーネントのみ)をくみ上げたところ、93万1875円だった。

原稿執筆時のXPS M1730 最強構成例
CPU Core 2 Extreme X7900(2.8GHz)
メモリ 4Gバイト(2Gバイト×2)
HDD 64GバイトSSD×2(RAID 0)
光学ドライブ Blu-ray Discドライブ
グラフィックス GeForce 8700M GT SLI
無線LAN IEEE802.11n/a/g/b
そのほか AGEIA PhysX物理演算カード
液晶ディスプレイ 17インチ光沢ワイド
画面解像度 1920×1200ドット
OS Windows Vista Ultimate(32ビット版)
前面にはスピーカーとメディア操作ボタン(写真=左)、背面にはUSB 2.0とギガビットLAN、DC入力端子がある(写真=右)。底面を除きツヤツヤ塗装なので、指紋などの汚れや光の反射が気になるところ
左側面にはデュアルリンクDVIにS-Video出力、USB 2.0に4ピンのIEEE1394、メモリカードスロット、光学ドライブ、サウンド端子が並ぶ(写真=左)。右側面はExpressCardスロット(54/34対応)、無線LANの電源スイッチ、2基のUSB端子がある(写真=右)。もちろん、両側面上部が発光する

2基のメモリスロットやHDDベイには底面から簡単にアクセス可能だ(写真=左)。バッテリーは9セルのみ。HDDベイには2基のSerial ATAドライブを収納できる(写真=中央)。BTOでは2.5インチHDDとSSDが用意される。まさにレンガサイズと言える230ワットのACアダプタが付属する(写真=右)

標準で付属するクリエイティブメディア製イヤフォン(写真=左)。ExpressCardスロットに収納可能なリモコンはパッケージについてくるが、DVI→HDMI変換ケーブルは別売だ(写真=中央)。キーボードユニットの直下に3基のMini PCI Expressスロットがある(写真=右)。ここにAGEIAの物理演算カード「PhysX」を追加することもできる(+2万6250円)


 なお、DirectX 10対応のGeForce 8700M GTによるSLIのパフォーマンスについては続報でお届けする予定なので、楽しみにしてほしい。

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