静かに熟成を重ねる2スピンドルモバイル――エプソンダイレクト「Endeavor NA103」(2/3 ページ)

» 2007年12月20日 17時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

見た目はそのままに大きく改良されたキーボード

キーボード

 見た目はまったく変わっていないNA103だが、実際に使ってみるとキーボードが大きく改良されていることに気付く。NAシリーズはこの数モデルでキータッチの改良を続けており、今回はキーボードユニットを支えるフレーム部分に、低反発・低圧縮残留特性を持つシートをはり付けることで、打鍵時のフィーリングを改善した。2ミリのストロークと高い剛性感はそのままに、よりコシを感じさせるしっかりとしたキータッチに変わっている。筆者はかなりキーを強く叩く傾向にあるのだが、このフィーリングは好印象だった。

 一方、主要キーを17.7ミリピッチでそろえたキーレイアウトは前モデルを踏襲し、変則ピッチのキーも最小限にとどめられている。ENTERキーやTABキーなどが大きめに確保されているほか、ファンクションキーは4つずつ、さらに文字キーとの間に仕切りを設けるなど、使い勝手への配慮は多い。その半面、気になってくるのが方向キーで、手前に一段下げたタイプではなく、そのしわ寄せが右シフトキーのサイズに影響を与えている。“Endeavor”ロゴを別の位置に移動すれば、物理的な無理はなさそうなので是非改良を望みたい部分だ。

 左端最前部の「Fn」「Ctrl」キーがBIOSで入れ替えられる機能や、タッチパッドをパームレストよりわずかにくぼませることで誤操作を減少させる構造なども、もちろん継承している。タッチパッドはB5サイズノートPCとしては十分に広く、スクロール機能も持つ多機能タイプだ。

バッテリーのバリエーションを追加してより柔軟にモバイルユースに対応

ACアダプタのサイズは40(幅)×93(奥行き)×29.5(高さ)ミリでコンパクトだ。標準バッテリーは装着時に背面側に張り出す形になる

 バッテリー構成は、NA102で2タイプだったものが3タイプに変更され、「軽量」「長時間」に「標準」バッテリーが加わった。この標準バッテリーは従来標準の位置付けだった軽量バッテリーに対して1.5倍の容量を持ち、Windows Vista搭載時で約8.1時間の長時間動作を可能にしている。軽量バッテリー以外は背面側に張り出す形になるが、標準バッテリーは約19ミリほどが出っ張るだけ(長時間バッテリーは38ミリ)なので、見た目の違和感は少ない。

 各バッテリーの動作時間は、スペック上では表のようになっており、バッテリー構成を変えることで、ライトなモバイルユースから、ビジネスタイムをほぼバッテリー動作でカバーするヘビーユースまで対応可能だ。また、本体の電源オン/オフにかかわらず、動作時間の半分以下の時間で充電できるなど、モバイルユースに求められるツボをしっかりと押さえている。

 バッテリーは長時間バッテリーでも1万500円(追加購入でも同額)とリーズナブルな価格で提供されている点は評価できる部分だ。実はACアダプタも5250円とメーカー純正品としてはかなりリーズナブルで、大手PCベンダーの製品向けに販売されている安価なサードパーティ製品と比べても遜色ない価格なのだ。このACアダプタは292グラムの軽量タイプだが、会社と自宅に置いておけば持ち歩く必要もない。

Endeavor NA103のバッテリー構成
バッテリーの種類 容量 動作時間(WindowsVista/Windows XP) 充電時間 重量 価格(BTO/追加購入時)
軽量バッテリー 7.4V/5200mAh 約5.1/5.8時間 約3時間 約230グラム 6300円
標準バッテリー 7.4V/7800mAh 約8.1/8.9時間 約3.5時間 約350グラム 8400円
長時間バッテリー 7.4V/13000mAh 約12.9/14.5時間 約5時間 約540グラム 1万500円

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