シマンテックは3月6日、同社のセキュリティスイート製品「ノートン360」を全面的に改良したバージョン2(以下、ノートン360V2)を同日より販売すると発表した。
同社のセキュリティスイート製品には、上級者をターゲットにした「ノートンインターネットセキュリティ」(以下、NIS)もあるが、初心者から中級者向けのノートン360には、PCメンテナンス機能(バックアップやシステム改善)など、手間をかけずに快適なPC環境を実現できる内容となっていた。そのノートン360をより幅広いユーザー層に適応させ、機能面でも強化を図ったのが今回の新バージョンだ。
同日行われたプレス向け説明会では、シマンテック代表取締役社長の木村裕之氏が「前バージョンの発表会からちょうど1年後の同じ日にバージョン2を発表できた。ノートン360は、個人ユーザーが現在直面しているさまざまな悩みを解決し、360度全方位からお客様を守るセキュリティサービスとして、テクノロジーの粋を集めている」と紹介し、「ノートン360V2によって昨日の脅威に対してだけでなく、明日の脅威に対しても1つ上のレベルのセキュリティを実現できる。日本のお客様に安心してインターネットを楽しんでいただけるサービスとなれば幸いだ」と語った。
続いて登壇した米シマンテックのコンシューマ事業部門グループプロダクトマネージャーのジェフ・カイル氏が製品の概要を説明。新バージョンの強化点は「従来のノートン360に対して寄せられたユーザーのアドバイスを加えたもの」だという。
例えば、旧バージョンではファイル/フォルダ単位の手動スキャンは初心者向けということで省略されていたが、この機能を望むユーザーが多く、今回は右クリックメニュー(マニュアルスキャンメニュー)を加えている。また、ノートン360が持つファイルバックアップ機能では、アイコンに付いているチェックボックスの色でバックアップの状態が一目で把握できるようになった。
このほか、従来トランザクションセキュリティと称していた機能は、ユーザーに分かりやすいよう「ID プロテクション」と名前を変えている。なお、バッテリー駆動時にタスクを開始せず、システムパフォーマンスへの影響を軽減している点は健在だ。
最後にリージョナルプロダクトマーケティングシニアマネージャーの風間 彩氏が価格と発売スケジュールの概要、および日本でのキャンペーンについて説明した。
ノートン360V2は、ダウンロード版の販売が3月6日より行なわれ、通常の3PC版が8190円、1万本限定のプレミアムエディションが9975円、スモールビジネス向けの製品として5PC版が1万5750円、10PC版が3万30円となる(いずれも税込み)。一方、パッケージ版はオープン価格で3月28日から発売される。
なお、通常3PC版は2Gバイトのオンラインストレージが含まれるが、プレミアムエディションは10Gバイトに増量されているほか、ノートンファイターのスペシャルコンテンツ(222Mバイト)を含む特別パッケージになっている。また、すでにサービスが開始されているノートン・スタートアップサービスのバンドル版も4月下旬をめどに発売するという。
このほか、ノートンファイターを使用したセキュリティ啓蒙マガジン「N.O.C. Express」を発足させる。製品カタログと一体化した16ページの冊子を年4回、30万部発行することを予定しており、店頭のほか、イベントやPC同梱の形で配布するという。Vol.1は今月下旬から配布される予定だ。
発表会場は、ノートン・ファイター誕生の地「N.O.C.」(Norton Operation Center)を模しており、ノートン・ファイターの生みの親である北嶋博士の娘、ジュンコもアシスタントとして登場していた。なお、N.O.C.サイトも近日オープン予定。
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