いま最良のコストパフォーマンス──ツートップ「VIP 9750a TypeUG」(1/3 ページ)

» 2008年04月07日 18時43分 公開
[中山一弘,ITmedia]

 ツートップのVIPシリーズは豊富なパーツを自在に選択できるフルカスタマイズBTOが特徴だ。ショップブランドPCの中でも“老舗”のVIPシリーズだから品質も信頼できる。今回紹介する「VIP 9750a TypeUG」はエントリークラスのラインアップだが、動画配信やビデオ編集で今後主流になるであろう「HDコンテンツ」の扱いが得意なAMD 780Gチップセットを採用している。今回はOSにWindows Vista Ultimate(32ビット版)、PCI Express x16スロットにRadeon HD 3450を搭載した構成で評価してみた。

AMD HD! Experienceコンセプトの要となるAMD 780Gチップセット

AMD HD! Experienceの要件を満たしたバリュークラスPC「VIP 9750a TypeUG」

 HDコンテンツを家電製品だけでなくPCでも楽しみたいというユーザーが増えている。これまではHDコンテンツそのものが少なかったが、地デジ放送で配信されるHDコンテンツにWindows Mediaなどが対応し始めているため、今後はますますPCにも普及すると予想されている。そんな中、AMDが打ち出してきたのが「AMD 780G」チップセットだ。HDコンテンツに対応する家電製品やゲーム機に比べるとPCはパフォーマンス的に少し見劣りしていたが、AMD 780Gはそれを解消する数々の新機能を搭載している。

 まず、注目しておきたいのが、このチップセットにはグラフィックスコアとして「Radeon HD 3200」が統合されており、HDコンテンツをPCで快適に扱えるUVD(Unified Video Decoder)に対応している点だ。これによりMPEG-4 AVCやVC-1のハードウェアデコードが可能となる。同時に55ナノメートルプロセスルールの採用によって消費電力を低く抑えている点にも注目したい。

 今回の評価機には、ECSの「AMD 780GM-A」がマザーボードとして組み込まれていた。ATXフォームファクタのこのマザーボードは、PCI Express x16スロットが1つ、PCI Express x1スロットが2つ、そしてPCIスロットが3つ用意されて拡張性も高い。 PCI Express x16スロットにRadeon HD 3000シリーズのGPUを搭載するグラフィックスカードを組み込むことによってマルチGPU技術である「Hybrid Graphics」を使用することも可能だ。

 メモリはDDR2-1066/800/667/533/400に対応し、4スロットに最大4Gバイトまで搭載できる(あくまで“載せられる”ということであって、認識されるかどうかは導入するOSに依存する)。もちろん、CPUにはAMDのクアッドコアモデル「Phenom」が搭載可能で、BTOでは最新のB3ステップに対応したPhenom X4 9750と同9850 X4 Black Editionが用意されている。消費電力の低いAMD 780Gと“Cool'n' Quiet”に対応したPhenomの組み合わせは、省電力を目指すPCユーザーにまさにうってつけである。

バリュークラスPCながら、5インチのオープンベイを4つ、3.5インチのオープンベイを2つ用意するなど、拡張性は十分確保されている
サポートするインタフェースが充実しているAMD 780Gを搭載しているだけあって、バックパネルにはHDMIやeSATAなども用意されている

ミニタワーケースを使っているので、筐体内部はだいぶ余裕がある
冷却効率を高めるために、CPUクーラーの位置に合わせて外気を取り込むフードとファンが設置されている

マザーボードはAMD 780GとSB700を組み合わせたECSの「AMD 780GM-A」が搭載されていた
ECSのマザーはインタフェースが充実しており、HDMIやeSATAもパックパネルに用意されている

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