目指したのは“フリースタイル”な液晶一体型PC――「FMV-DESKPOWER F」を眺める:2008年PC夏モデル

» 2008年04月22日 17時15分 公開
[前橋豪,ITmedia]

ボードPC不在の富士通が満を持して投入した戦略製品

FMV-DESKPOWER Fの“F”は、フリースタイルの意味から採った

 富士通が4月22日に発表したPC夏モデルの中で、とりわけ異彩を放つのが液晶一体型PCの新作「FMV-DESKPOWER F」だ。これまで富士通の液晶一体型PCは、19〜22インチワイド液晶ディスプレイやデジタルTVチューナーを搭載した主力の「FMV-DESKPOWER LX」シリーズと、19インチワイド液晶ディスプレイを備えつつ省スペース性と低価格に配慮した「FMV-DESKPOWER EK」シリーズが販売されてきた。

 しかし、ライバルのNECは「VALUESTAR N」、ソニーは「VAIO type L」といった“ボードPC”と呼ばれる薄型の液晶一体型PCを展開している一方で、富士通のFMV-DESKPOWERには競合機種が不在だった。これは、液晶一体型PC市場でFMV-DESKPOWER LXが好調なセールスを記録しており、ノートPCのアーキテクチャを使ってスリムなボディに仕上げるボードPCは爆発的にヒットしていなかったから、という背景がある。

 とはいえ、昨今ではデスクトップPCの売れ筋がセパレート型のスリムタワーから液晶一体型に完全に移行しており、それとともにiMacをはじめ洗練されたデザインを求めるユーザーが女性層や若年層を中心に少なからず増えつつある。先に挙げたボードPCのシェアも無視できない状況になっていく中で、富士通が満を持して投入したのが、このFMV-DESKPOWER Fというわけだ。

写真とともにFMV-DESKPOWER Fをチェック

 FMV-DESKPOWER Fは後発製品ということで、これまでのWindows搭載ボードPCとは異なるデザインに仕上がっている。その容姿は、Windows PCよりはMacを強く意識したに違いない。特に、シンプルな形状のスタンドに曲線を帯びたスクエアなPC本体が載せられたデザインは、iMacをほうふつとさせる。インタフェースを何でも盛り込まず、必要十分なレベルにまとめているのもFMV-DESKPOWERの他機種には見られなかった部分だ。

 CPUのCore 2 Duo T8100(2.1GHz)や250GバイトHDDなど、主な製品仕様については既報の通りなので割愛し、ここでは入手した試作機の外観をじっくりとチェックしていこう。なお、写真の機体は実際の製品と内部が一部異なるなど、ベンチマークテストを実行できる環境ではなかったので、パフォーマンスなどの評価は行っていない。

キッチンカウンターやサイドテーブルなど、家庭内でさまざまな場所に置くことを意識し、デザイン、設置性、使いやすさに配慮したとしている。キーボードと光学式マウスはワイヤレスタイプで、ケーブルの接続は不要だ。店頭販売モデルはスノーホワイトのカラーだが、直販モデルではピンクオパールが選択できる。直販モデルでピンクオパールのカラーを選んだ場合も、キーボードとマウスの色はホワイトになる

直径18センチの円形スタンドがユニーク。円形スタンドの部分はスピンカット加工が施されたステンレス製だ。直販モデルで選択できるピンクオパールは、特に女性層の獲得を狙ったカラーという。ピンクオパールのカラーはフロントパネルだけで、ボディの側面から背面はスノーホワイトになる

液晶ディスプレイは、アスペクト比が16:9の1366×768ドット表示に対応した16インチワイド液晶ディスプレイを搭載(写真=左)。表面に光沢処理を施した高色純度・高解像度スーパーファインVX液晶を採用している。フロントパネルの下には、タッチセンサー式の液晶輝度調整ボタン、電源ボタン、CD/DVDボタンが用意されている(写真=中央)。フロントパネルの奥から白い光がぼんやりと浮かび上がる効果が印象的だ。ワイヤレスのキーボードとマウスは、本体から最大10メートル(約3メートル以内を推奨)離れた場所で操作できる(写真=右)。キーボードは10キーが付いた比較的大ぶりなもので、光学式マウスは横スクロール機能を搭載している

本体サイズは394(幅)×180(奥行き)×307(高さ)ミリ、重量は約5.5キロ。液晶ディスプレイの位置調整は、上15度のチルト、左右80度のスイベル、3段階の高さ変更に対応している(写真=左)。左側面のカバーを開けると、PCカードスロット(Type II×1)、SDメモリーカードスロット(SDHC対応)、2基のUSB 2.0、マイク、ヘッドフォンの各端子が現れる(写真=中央)。右側面にスロットイン式のDVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、1基のUSB 2.0を備えている(写真=右)

スティック型のACアダプタは背面に接続するが、ボディにはケーブルを逃がすためのフックが用意されており、配線しやすい(写真=左)。背面のデザインはシンプルにまとまっている(写真=中央)。背面には2基のUSB 2.0、ワイヤレスキーボードとマウスのコネクトボタン、ACアダプタ接続用のDC入力、100BASE-TXの有線LANが並ぶ。背面には通風口もあるが、静音設計によりDVD再生時の騒音レベルは26.1デジベルに抑えられている。背面のアームを支えるヒンジ部分は白いカバーが外れる仕組みで、ネジを4本外してフックを付け替えることにより、307/327/347ミリと3段階の高さ調整が可能だ(写真=右)

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