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» 2008年10月22日 10時30分 公開

最新動向をチェック:CPUとプラットフォームに見るPC秋冬モデルのトレンド (2/2)

[王深紅,ITmedia]
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デュアルコアCPU搭載機が有利だがプラットフォーム別では意外な差も

 それでは、LaVie Lシリーズを中心にデュアルコアCPUとシングルコアCPU、そして新旧のモバイルプラットフォームを比較しよう。今回は、LaVie Lシリーズの4モデルをベースに、Centrino 2対応のLaVie C LC950/RGと、シングルコアCPU搭載の最新鋭機dynabook AX/53G、旧世代モデルとしてGateway MT3303j(1.8GHz駆動のSempron 3500+)とHP Notebook PC G7000改(1.73GHz駆動のCeleron 530/メモリ容量を標準の512Mバイトから1Gバイト×2の2Gバイトに増設)を利用した。LaVie L LL750/RGはCentrinoプラットフォーム、LaVie L LL570/RGとLaVie L LL550/RGはPumaプラットフォーム採用モデルという位置付けだ。

 ベンチマークテストはPC USERでおなじみのもので、CPUやメモリ、グラフィックス、HDDなどシステム全体のパフォーマンスを計測するPCMark05 1.2.0、DirectX 9.0c世代の3D描画性能を測る3DMark06 1.1.0、DirectX 8.1世代のゲームがベースになっているFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3 Ver.1.0を使った。

PCMark05のベンチマークテスト結果

3DMark06(LaVie C LC950/RGのみ1366×768ドットで残りは1280×800ドット表示)と、FFベンチのスコア

 テストの結果を見ていくと、総じて予想通りデュアルコアCPUや新型プラットフォーム採用モデルの成績が伸びている。特に顕著なのはPCMark05で、Sempron 3500+(1.8GHz)を搭載したGateway MT3303jやCeleron 530(1.73GHz)搭載のHP Notebook PC G7000改は振るわず、すべての項目でデュアルコアCPUのAthlon X2 TK-55(1.8GHz)を備えたエントリーモデルLaVie L LL370/RGを下回っているのが分かる。dynabook AX/53Gは動作クロックが2.13GHzと高いため、個別のテストではLL370/RGを上回っているのもあるが、総合スコアではかなわない。

 プラットフォーム別では、Centrino 2のLaVie C LC950/RG、CentrinoのLaVie L LL750/RG、そしてPumaのLaVie L LL570/RGおよびLaVie L LL550/RGという順になる。LaVie C LC950/RGは外付けGPU(NVIDIA GeForce 9600M GS)を内蔵していることもあってスコアはケタ違いに高く、最上位モデルの実力を遺憾なく発揮している。また、Pumaプラットフォーム搭載モデル機はCPUの動作クロックがCentrino 2やCentrino搭載モデルに比べて低い割にGraphicsの値が健闘しており、両機ともCPUクロックが高速なCentrinoモデル(LaVie L LL750/RG)を上回っている。グラフィックス機能が強化された新型プラットフォームの面目躍如といえるだろう。

 その傾向は3DMark06で一層現れており、Pumaプラットフォームを搭載したLaVie L LL570/RGとLaVie L LL550/RGの総合スコアが、より高速なCPUを備えたLaVie L LL750/RG(Celeron)を上回っているのが確認できる。さすがに最新の3Dゲームは荷が重いが、FFベンチの結果からも分かる通り、ライトなゲームであればノートPCでもゲームタイトルを楽しめるはずだ。特にLaVie L LL570/RGはFFベンチのHigh(高解像度)で「3253」、LL550/RGは「2655」と、公式サイトのガイドラインでは「とてつよPC」/「つよPC」と表現される値であり、このレベルのゲームなら十分快適にプレイ可能だ。試しに「戦国無双2 ベンチマーク」を行ったところ、LL550/RGは低グラフィック測定で平均フレームレートが「47.9」、メモリを増設したHP Notebook PC G7000改で「17.6」と、一昔前の内蔵グラフィックス性能とは違う次元にあるのが分かる。

 Windowsエクスペリエンスインデックスは順当なもので、プロセッサやメモリはコア数や動作クロック、デュアルチャネル動作などが素直に反映され、グラフィックスやゲーム用グラフィックスはLaVie C LC950/RGやLaVie L LL550/RGといった最新プラットフォーム機が有利だ。

Windowsエクスペリエンスインデックスの画面で、左からNECのLaVie L LL750/RG、LaVie L LL570/RG、LaVie L LL550/RG、LaVie L LL370/RG

左からNECのLaVie C LC950/RG、Gateway MT3303j、HP Notebook PC G7000改

テストに利用した製品の主なスペック
型番 LaVie L LL750/RG LaVie L LL570/RG LaVie L LL550/RG LaVie L LL370/RG
CPU Core 2 Duo T8100(2.1GHz) Turion X2 RM-70(2.0GHz) Athlon X2 QL-60(1.9GHz) Athlon X2 TK-55(1.8GHz)
2次キャッシュ 3MB 1MB 1MB 512KB
メモリ 2GB(2GB×1) 2GB(1GB×2) 2GB(2GB×1) 2GB(2GB×1)
チップセット Intel GM965 Express AMD M780G AMD M780G AMD M690V
液晶サイズ 15.4型ワイド
画面解像度 1280×800ドット
GPU Intel GMA X3100 ATI Radeon HD 3200 ATI Radeon HD 3200 ATI Radeon X1200
HDD(回転数) 250GB(5400rpm) 160GB(5400rpm) 160GB(5400rpm) 160GB(5400rpm)
OS Home Premium(SP1)

テストに利用した製品の主なスペック
型番 LaVie C LC950/RG dynabook AX/53G Gateway MT3303j HP Notebook PC G7000(改)
CPU Core 2 Duo P8400(2.26GHz) Celeron 560(2.13GHz) Sempron 3500+(1.8GHz) Celeron 530(1.73GHz)
2次キャッシュ 3MB 1MB 512Kバイト 1MB
メモリ 2GB(2GB×1) 2GB(1GB×2) 1GB(512MB×2) 2GB(1GB×2)
チップセット Intel PM45 Express Intel GL960 Express NVIDIA C51MV Intel GL960 Express
液晶サイズ 16型ワイド 15.4型ワイド 14.1型ワイド 15.4型ワイド
画面解像度 1366×768ドット 1280×800ドット
GPU GeForce 9600M GS Intel GMA X3100 GeForce Go 6100 Intel GMA X3100
HDD 250GB(5400rpm) 250GB(5400rpm) 80GB(4200rpm) 80GB(5400rpm)
OS Home Premium(SP1) Home Basic(SP1)

やはりVistaの快適動作にはデュアルコアCPUが必須

NECの新LaVie Lシリーズ

 Windows Vistaではスパイウェアやウイルスの侵入を防止するWindows Defender、Windowsサイドバーのミニアプリなど、ユーザーが何も操作していないようなときでもプログラムがいくつも走っており、シングルコアCPUでは荷が重い。512Mバイトのメモリを搭載した標準状態のHP Notebook PC G7000ではWindows Vistaの起動だけに110秒もかかり、これを2Gバイトに増設すると65秒に減るものの、バックグラウンドでウイルススキャンなどが開始されるとたちまちレスポンスが悪くなる。やはりマルチタスク環境では、メモリをいくら増設してもシングルコアCPU搭載機はデュアルコアCPU搭載機のスムーズな操作性にはかなわない(もっとも、デュアルコアCPU搭載モデルのメモリ容量も重要だが)。

 プラットフォームでは総合スコアでこそ最新のCentrino 2が優位だが、ライトなオンラインゲームなどではPumaプラットフォームに分がある。ともあれ、このクラスのPCを求めているユーザーはメールやWebブラウズが中心であり、その点では劇的な差が生じるわけではないので、予算やデザイン、カラーリングなど好みの応じてモデルを選ぶといいだろう。

 本記事の冒頭で述べた通り、Windows Vistaの導入障壁は確実に下がりつつある。まだまだメインPCにはWindows XPを使用しているユーザーが大半かと思うが、次にPCを買い換えるのであれば新しいVistaを、と考えているケースが多いのではないだろうか。デュアルコアCPU搭載機が10万円前半で気軽に買えるようになった今、どうしても予算が足りない場合を除き、あえてシングルコアCPU搭載モデルを買う理由は見当たらないし、結果的に安物買いの銭失いになりかねない。

 また、CeleronやSempronといった旧世代のPCを所有しているユーザーも、デュアルコアCPUで2Gバイトのメモリを搭載したイマドキのPCを購入すれば、動作が重いといわれるWindows Vistaも大きな不満なく扱えるのではないだろうか。本記事がその一助になれば幸いだ。

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