「SOTEC C1」でNetbook市場に参入したオンキヨーから今度はNettopが発表された。その「SOTEC HDC-1L」は、SOTECブランドであるが、ボディデザインはオンキヨーのオーディオPCラインアップの「HDC-1.0」とほぼ同じだ。HDC-1Lは「Music Nettop」を掲げた新しいセグメントに向けた製品として位置付けられている。
HDC-1Lのラインアップは3モデルが用意される。HDC-1Lの本体単体モデル、オンキヨーのPCスピーカー「GX-77M(B)」をセットにした「HDC-1LGX」、そして、HDC-1LGXにSOTECブランドの19型ワイド液晶ディスプレイを加えた「HDC-1LGX/19W1」だ。価格はHDC-1Lが5万9800円、HDC-1LGXが7万4800円、そしてHDC-1LGX/19W1が9万9800円。Atomを搭載したNettopとして見ると本体のみの価格はほかのNettopから突出しているが、音楽を知り尽くしたオンキヨーブランドとその機能、設計、国内メーカーというサポート面での安心感がプラスされたものと理解すれば納得できる。
HDC-1Lの内部を見てみよう。HDC-1LのマザーボードはMini-ITXフォームファクタを採用しているおかげで、ボディのサイズはコンパクトだ。CPUにはAtom 230を搭載している。CPUとチップセットのヒートシンクはファンレスだが、ボディ内部にはCPUの横に当たる場所にファンを1基搭載しており、これ1つでボディ内部を冷却している。このファンの回転数を独自のアルゴリズムによって制御することで静音化に努めているとオンキヨーは説明している。カタログ値で動作音が18デシベルとされているが、実際に評価機の動作音もボディに耳を近づけない限り聞こえてこない。
メモリはDDR2で、マザーボードにはスロットが1基備えている。評価機に搭載されていたのは容量1GバイトのPC2-6400メモリだが、動作モードはDDR2-533になっていた。また、マザーボードにはPCIスロットが1本搭載されているが、バックパネルにブラケットが用意されていないことに加えて、PCIスロット付近に電源回路が置かれているなど、実質的に拡張カードの増設はできない。
搭載するDVDスーパーマルチドライブはスロットインタイプで、その下には容量160Gバイト、回転数5400rpmの2.5インチHDDが搭載されている。この2つのドライブを搭載したマウンタと本体側フレームとの間にはゴムブッシュ(一部フェルト)が挟まれており、制振、ビビリ音の防止に加え、CD読み込み時の軸ブレなども低減している。
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