10月30日に民事再生法の適用を申請した九十九電機は、その後も通常営業を続け、先のCore i7深夜イベントにも参加するなど、復調振りをアピールしていた。ところが、それから1週間も経たない11月21日に、店内の商品在庫が差し押さえられ、すべての店舗で営業中止を余儀なくされた。
突然のことで、周囲のショップも驚きを隠さなかった。某ショップが「びっくりですが、少し考えれば道理が通っています。民事再生法の適用を申請したということは、債権者へ支払いがなされていないということ。債権者の側から考えると、その状態で営業を続けるのはやはり無理があったのでは」と語る。
それを裏付けるように、差し押さえを行ったのは、九十九電機の商品在庫を担保に融資していたNECキャピタルソリューション(旧NECリース)だった。同社は「そのまま放置していると、どんどん担保が目減りしていきます。それを防ぐために、裁判所に担保を管理してもらうようにしました」と語っている。
大型連休直前の差し押さえだったこともあり、九十九電機側は公式文書で憤慨の様子をみせながらも復活を誓っていたが、「残念だけど、自分がお金を払っていないのだから、仕方がないですよ。もう、いよいよダメなのかも……」(別のショップ)と、周囲には諦めムードも漂いだした。
しかし、11月27日にはツクモ9号店の跡地を使って臨時店舗をオープンさせた。新規に仕入れた商品だけを並べ、通常営業の復活を目指して12月初旬も営業を続けている。また、12月2日には旗艦店であるTSUKUMO eX.の営業も再開。別のPCパーツショップで価格調査している店員さんもおり、復活の意欲はグループ全体に行き渡っている様子だ。
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