Windows XPを搭載したデルの低価格スリムノート「Inspiron Mini 12」を試す元麻布春男のWatchTower(2/3 ページ)

» 2009年01月19日 11時11分 公開
[元麻布春男,ITmedia]

多彩なカラバリ/ガラバリをラインアップ

 前ページで述べたように、WXGA解像度をサポートした液晶は光沢のあるタイプ(TrueLife)で、画面への映り込みがやや気になる。一方、液晶ディスプレイをカバーする天板はカラーバリエーションが豊富で、白(パール・ホワイト)、黒(オブシディアン・ブラック)、ピンク(プリティ・ピンク)、赤(チェリー・レッド)の4色展開だ。さらにトリスタン・イートン(Tristan Eaton)氏のオリジナルデザインによるトップカバー(6300円アップ)も5種類用意されている。

豊富なカラバリが用意されている。写真はパール・ホワイトだ
こちらはオブシディアン・ブラック。どちらも光沢感にあふれる
トリスタン・イートン氏による柄バリエーションも5種類ラインアップ

12月に追加されたチェリー・レッド(写真=左)とプリティ・ピンク(写真=右)

良好な入力環境を備えるも細かい部分で不満も

 12.1型ワイド液晶を搭載したことで、ボディの横幅も約299ミリと大きめだが、そのぶんキーボードは約17.5ミリのキーピッチ/約2ミリのキーストロークと余裕が増した。とはいえ、「む」「め」「ろ」といったキーは13.5ミリピッチとほかのキーより幅が狭く、均等ピッチではない点が残念だ。また、キートップがフラットで隣接するキーとの間隔がほとんどない形状のせいか、タイプしていてやや狭く感じる。それでも、大胆かつ不規則な配列だったInspiron Mini 9に比べれば、格段にタイピングしやすいことは間違いない。加えて、トレイ構造を採用したことにより、30ccまでの水滴からPCが保護されるという。

 すでに述べたように、本機は無線LANとBluetoothを内蔵しているが、これらの機能をハードウェア的にオン/オフするスイッチや、動作状況を示すLEDランプが存在しない。動作状況の確認とオン/オフはすべてソフトウェアで行う。同様に、HDDのアクセスランプもないため、動作状況の確認がしにくい。コストダウンのためなのかもしれないが、省略してほしくなかった部分だ。

店頭モデルで用意される日本語キーボード。スペースバーの長さは43ミリだ
こちらは直販モデルでのみ購入できる英語キーボード。スペースバーの長さは78ミリだ
無線LAN/Bluetoothのオン/オフはソフトウェアのユーティリティで切り替える

オプションで6セルの大容量バッテリーも用意

 そのほかのインタフェースとしては、本体の左側面にアナログRGB出力と2基のUSB 2.0ポートが、右側面に100BASE-TX/10BASE-T対応の有線LAN、1基のUSB 2.0ポート、ヘッドフォンおよびマイク端子、SDメモリーカード(SDHC対応)/MMC/メモリースティック兼用のメモリカードスロットが用意される。メモリカードスロットは、挿したカードが内部に完全には収まりきらず、一部が飛び出してしまうタイプだ(特にSDメモリーカードは飛び出し量が大きい)。

 標準添付されるバッテリーは3セルタイプ(容量は11.1ボルト 24ワットアワー)で、スペック上は最大3時間32分の駆動時間となる。4200円の差額で6セルバッテリーを搭載することも可能で、こちらの駆動時間は公称値で最大7時間22分だ。Inspiron Mini 9と同じく、本機もファンレスデザインだが、利用していて、特定の場所が特に熱くなる、ということはなかった。

 ただ、性能はというと、同価格帯のNetbookに対して、体感的には下回る印象だ。特にWindows Vistaの場合、本機が採用するHome Basic(SP1)では画面の描画をCPUが行う。CPUの性能が高くはないところにもってきて、メインメモリが1Gバイトしかないため、Windows Vistaがサクサク動く、というわけにはいかない。例えばエクスプローラを開くと、まわりのウィンドウを開いてから中のオブジェクトが描画されるまで一呼吸ある。これが理由で、実際以上に遅い印象を受けてしまうからだ。

前面に端子は一切なく(写真=左)、背面はバッテリーが位置している(写真=右)

左側面にはACアダプタの入力端子やアナログRGB出力、2基のUSB 2.0端子が(写真=左)、右側面にはメモリカードスロット、ヘッドフォン、マイク、USB 2.0、有線LANが並ぶ(写真=右)


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