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» 2009年01月30日 11時00分 公開

Windows 7 β版の注目ポイント“7”Vistaとはドコが違うの!?(3/3 ページ)

[織田薫,ITmedia]
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【Point 5】ホームグループの導入

 Windowsネットワークの機能は、MS-DOSの時代から利用されてきた。しかし、多くの人が家庭内でWindowsネットワークを使うようになったのは、Windows XP以降のことだろう。家庭内での運用を考慮して、Windows XP以降、Windowsネットワークの機能は新しい概念を模索し続けている。Windows XPでは簡易ファイル共有が、Windows Vistaではパスワード保護共有やパブリックフォルダ共有が導入されたが、Windows 7では「ホームグループ」という概念が導入される。

 Windows XPで導入された簡易ファイル共有は、ユーザー名とパスワードを必要としない共有方法だった。便利で使いやすいが、セキュリティはないに等しい。Windows Vistaではセキュリティの観点から、パスワード保護共有を無効にしないと簡易ファイル共有と同じ動作にできなくなった。これにより、共有元と接続元で同じユーザー名とパスワードを利用していなければ、ユーザー名とパスワードの入力が求められる。Windows Vistaでのセキュリティの強化は、コンシューマー市場ではあまり受け入れられなかったかもしれない。セキュリティは確かに向上しているが、各PCで同じアカウント情報を登録しておかなければならず、使いやすいとはいい難いのだ。

 Windows 7で導入されたホームグループは、Windows XPの簡易ファイル共有と同様に、アカウント情報を入力せずにファイル共有が行える仕組みだ。ホームグループを作成するとユーザーができること、ホームグループ内で同じパスワードを使用しなければならないこと、ホームグループ接続を利用するかしないかを指定することから、各コンピュータに同じユーザーを作成してアクセスできるようにしていると推測できる。ゲストユーザーで接続できたWindows XPよりも安全で、アカウントの概念を理解しなければならないWindows Vistaよりも簡単になったといえるだろう。

ホームグループの設定画面では、ホームグループに対して何を公開するか指定できる(写真=左)。もちろん、ホームグループを利用せずに、アカウント情報を利用して接続するように設定することもできる(写真=右)

【Point 6】UAC の変更

 Windows Vistaで導入されたユーザーアカウント制御(User Account Control:UAC)の目的は、マルウェアが知らない間にインストールされたり、自動で実行されたりするのを防ぐことにある。ログオンしたユーザーは、Administratorsグループに属していても標準ユーザーとしてUACにコントロールされ、管理者特権が必要となる操作を行う前には警告のダイアログが表示される。表示されたダイアログで管理者のパスワードを入力すれば、管理者特権を取得でき、Windowsの設定が行えるという流れだ。UACはアプリケーションの開発者に対して、不必要に管理者特権を利用せず、標準ユーザーで動作するように求める目的もあったのだろう。

 しかし、UACの評判はよくない。個人的にUACに違和感を覚えたのは、Windows標準の管理ツールが、常に管理者特権を必要とすることだ。例えば、Windows Vistaはコンピュータの管理を開くだけで、UACが画面を暗転させてダイアログを表示してくる。いちいち起動するUACのダイアログがじゃまで、UACを無効化したことがあるユーザーも少なくないだろう。

 幸いなことにWindows 7では、UACの動作が改善されて警告を発するレベルを設定できるようになった。デフォルトの設定では、システムの設定を開くだけでは警告は表示されず、実際に設定を行うときに警告する。いろいろな操作を行ってみたが、たいぶ自然な挙動になったという印象だ。

警告の回数が減ったのは、デフォルトのUACの設定が緩くなっているためだ。Windows 7では、UACの警告を4つのレベルに変更でき、デフォルトでは変更があったときに警告を行うレベルに設定されている

 当然のことだが、レベルを下げると使いやすさが向上する半面、セキュリティレベルは下がる。4つのレベルに設定できるのだが、現状ではどこに設定すれば利用シーンに最適な設定になるのか分かりにくい。レベルを下げることで、どのような危険があるのかを示すガイドなどが必要だと思う。

【Point 7】Internet Explorer 8

Internet Explorer 8

 Internet Explorer 8は既にWindows VistaやXPで使用できる製品候補版(RC1)が提供されているが、Windows 7では標準ブラウザとして搭載される。現状では、タブを関連付けて色分けして表示する「タブグループ」や、履歴を残さずに閲覧できる「InPrivate」などの機能が注目されており、翻訳やルート案内などの情報へアクセスしやすくする「アクセラレータ」、ページの一部分のみを切り出して表示する「Web Slice」などの新機能も持つ。

 Windows VistaやXPでも使えるブラウザのため、Windows 7の注目ポイントとしては弱いIE8だが、普及が予想されるWindows 7に導入されることには少なからず意味がある。現在IEはバージョン6とバージョン7が混在している状態だ。バージョン7への移行が進まなかったのは、表示できないページが多かったためだろう。両方のバージョンでWebを閲覧していると、今でもバージョン6で正しく表示できるページの方が多いように思える。

 今後はIE8のシェアが大きくなれば、Webサイト側もIE8への対応を進めるはずだ。IE8はW3Cの標準規格との互換性が高いため、FirefoxなどでもIEと同じように表示できるページが増えていくかもしれない。もちろん、しばらくの間はバージョン6やバージョン7を基準にしたページが多いが、IE8には互換表示モードが用意されているので、バージョン7のときのような混乱は少ないだろう。

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