Kaspersky 2010は、2008年10月に発売されたKaspersky Internet Security 2009を“より強固”にした後継版として展開する。マルウェア対策向けの高度なアプリケーションルール設定(HIPS)技術や未知の脅威に関する情報を収集する「カスペルスキーセキュリティネットワーク(KSN)」を強化しながら、実環境に影響を及ぼさない「仮想実行スペース」機能、約70%短縮したスキャン時間、危険と思わしきサイトへのアクセスを未然に防ぐ「危険サイト診断」、ゲーム中の対策動作を自動化する「ゲームモード」などを新たに搭載した。
KSNは全世界のユーザーから未知の悪意ある脅威情報を収集し、解析する同社基幹となるシステムだ。収集し、解析した脅威データベースをもとに“約40秒”で新たな脅威に対応し、反映する「緊急検知システム」、アプリケーションの挙動を関しし、悪意のある動作を検知・防御するヒューリスティック技術「プロアクティブディフェンス」を統合し、既知の脅威はもちろん、未知の脅威も事前に守る仕様を大きな特徴とする。
新機能の「仮想実行スペース」は、サンドボックス技術を活用した仮想隔離空間でアプリケーションを実行する、新たな予防機能。未知のソフトウェアのインストールや実行時、あるいは疑わしいサイト閲覧時など、“万が一”時に悪意アルプログラムが作動してもOSに影響を及ぼさない。このほか、ゲームプレイ中にセキュリティ作業処理の影響を及ぼさない「ゲームモード」もゲームユーザーの声を反映して備えた。ウィンドウのポップアップ非動作や処理の自動化、スケジュールされたスキャンや更新処理をスキップする機能を設ける。
なお、今回のKaspersky 2010より、1パッケージで2台までアクティベーションできるようになった(製品化キーが2つ付属)。メインユーザー層はメインのPC(デスクトップPC、自作PCなど)とサブPC(モバイルノートPCなど)など、2台のPCを実運用するシーンが多い。「そのようなユーザーの声に応える」(横井部長)ための対処だという。
対応OSは、(発売時点では)Windows Vista/XP(SP2以上)。Windows 7対応も保証され、正式対応は2009年12月上旬にダウンロード提供で行う予定だ。「(Windows 7の発売は10月22日だが)日本語ローカライズなど、セキュリティソフトだけに“完全対応”を目指すため、少しタイムラグが少し出てしまう。ただ、12月は“これ以上遅くなることはない”日程。それより提供スケジュールは早めたい」(川合社長)。なお、正式対応以前でもWindows 7(RC版やRTM版含む)にインストールして使用することは可能のようだが、あくまで動作状況を全て検証・確認した上で「対応」としたいという。
製品ラインアップは以下のとおり。
製品名 | Kaspersky Internet Security 2010 |
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1年版パッケージ | 6800円 |
1年版ダウンロード | 4680円 |
1年版製品化キー(追加アクティベート用) | 4680円 |
2年版パッケージ | 1万500円 |
2年版ダウンロード | 8380円 |
2年版製品化キー | 8380円 |
6台版パッケージ | 2万円 |
10台版パッケージ | 3万2800円 |
23台SMB版 | 8万1200円 |
更新キー 1年 | 3900円 |
更新キー 2年 | 7600円 |
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無償バージョンアップ開始 | 2009年10月6日 |
発売 | 2009年10月16日 |
このほか、2009年9月2日から現バージョン「Kaspersky Internet Security 2009」購入者に“ライセンスをもう1台分”付与する購入特典キャンペーンも実施する。
対象は2009年9月2日〜10月15日の期間にKaspersky Internet Security 2009パッケージ版/ダウンロード版/製品化キーを購入したユーザーとなる。
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