NEC、“立体視"対応PCを2010年上期中に投入

» 2010年04月19日 13時27分 公開
[長浜和也,ITmedia]

PCの高い処理能力を生かした“立体視を楽しめる”PCを

 NECは、2004年に裸眼で利用できる立体視表示に対応したノートPC「LaVie S LS900/8E」をリリースするなど、以前からPCにおける立体視利用に取り組んでいるが、NECパーソナルプロダクツ取締役執行役員の高塚栄氏は、立体視技術を巡る状況はその当時と今とではだいぶ異なると説明する。「以前は立体視に対応したコンテンツが少なく、また、立体視の効果が少なかったのに、対応する製品の価格が高かったため普及が難しかった。しかし、いまや、これらの問題は解決する方向に進んでおり、NECは立体視対応の製品を積極的に取り組んでいきたい」(高塚氏)

 さらに高塚氏は、テレビではなくPCで立体視を利用するメリットとして、インターネット上で配信される立体視対応コンテンツが利用できることだけでなく、PCの処理能力を生かして、従来から保存している2Dコンテンツを立体視対応コンテンツに変換して楽しめる使い方を提案して市場を広げたいと訴えた。

 NECとしては、製品化を前提として立体視対応PCの開発を進めているが、その登場時期や詳細なスペック、価格については、検討段階として明らかにしていない。ただ、登場時期としては“2010年上期中”と、夏から秋にかけての可能性を示唆している。また、価格についても「NEC製PCの一般的な傾向」と前置きした上で、同一シリーズの中でベーシックモデルとハイエンドモデルの価格差が現在1万5000円から2万円台であることを示しながら、「ユーザーがその価値を見出せる価格にしたい」と述べた。

 説明会で展示されていた立体視対応の参考モデルは、VALUESTAR Nのハードウェアで偏光式による立体視表示を可能にしたものだ。立体視の表示方法として製品でどのような方式を採用するか未定としているが、NECの説明員は「液晶一体型PCで立体視を実現する場合、偏光式がベストの方法」と述べている。また、偏光式のメリットとして、NECのスタッフは、価格を抑えることが可能であることも強調している。

2010年夏モデルの製品発表会で“参考展示”されていたVALUESTAR Nの立体視表示対応モデル。2010年夏から秋にかけて登場する可能性が示唆されている

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