柔和で華麗なイメージのLaVie Sだが、上位モデルのLS550/AS6は、CPUにデュアルコア/4スレッドの同時処理に対応するCore i5-430Mと4Gバイトのメインメモリを標準で実装するなど、PCとしての基本仕様もあなどれない。搭載するCore i5-430Mは定格クロックが2.26GHz、システムに余裕があるときに最大2.53GHzまでクロックアップするIntel Turbo Boost Technology(以下、TBT)に対応する。プリインストールOSは、64ビット版のWindows 7 Home Premiumだ(リカバリにより32ビット版Windows 7 Home Premiumにも変更可能)。
| ベンチマークテスト | Lavie S LS550/AS6L | |
|---|---|---|
| PCMark05 1.2.0 | CPU | 6406 |
| Memory | 5729 | |
| Graphics | 2780 | |
| HDD | 4858 | |
| 3DMark06 (1024×768ドット) |
3DMarks | 1918 |
| SM2.0 | 582 | |
| HDR/SM3.0 | 784 | |
| CPU Score | 2544 | |
| FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3 |
LOW | 3389 |
| HIGH | 2190 | |
| Windowsエクスペリエンスインデックス | プロセッサ | 6.6 |
| メモリ | 5.9 | |
| グラフィックス | 4.6 | |
| ゲーム用グラフィックス | 5.1 | |
| プライマリハードディスク | 5.9 | |
なお、中位モデルの「LS350/AS」は、ストレージは上位モデル(今回の評価機)と同じく500GバイトのHDDで、CPUにCore i3-350M、メインメモリを2Gバイト実装。下位の「LS150/AS」はCeleron P4500、320GバイトHDD、2Gバイトメモリを搭載する構成となっている。
バッテリー動作時間は、LS550/ASとLS350/ASが約2.1時間(オプションのバッテリパック(L)使用時で約4.5時間)で、LS150/ASは約1.9時間となる。LaVie Sは積極的にモバイル環境で利用するPCではないと思うが、プライベートルームからリビングルームへ持ち出して大型テレビで写真や映像を家族で再生する──など、ファミリー用途でもバッテリー動作すると少し便利なシーンもあるだろう。

やりたいことからソフトや機能の使い方が調べられるサポートソフトのほか、付属ソフトのインストール、アンインストール操作が簡単にできるソフトも用意。ビギナーにやさしいソフトが充実している。オフィススイートはOffice Personal 2007が付属するが、「Office 2010優待アップグレードキャンペーン」対象モデルのため、メディア送付のための実費のみでOffice 2010へアップグレードできるPC十分な基本性能はしっかり備えつつ、カラーバリエーション豊富なコンパクトなボディと使い勝手、求めやすい価格帯を実現するなど、LaVie Sは、例えると郊外型店舗を多く構える普段着ブランドのようだ。デジタルチューナー(上位モデルのLM870/AS)やBlu-ray Discドライブを搭載する上位シリーズ「Lavie L」のように、AV機能も含めたほぼ全部入りとする“プレミアム感”のあるシリーズではないが、それだけにくせがなく、機能や使い勝手、価格帯を含めて、いろいろと“優しい”印象が心地よい。
このため、PCにこだわる層の“自分用”に合致しにくいことは確かではあるが、このようなユーザーは、例えば“自分が人のために選んであげるPC”の候補としてみてはどうだろう。今購入するWindows 7搭載PCにおいて、サポート体制やWeb閲覧、Webコミュニケーション、文書作成などPCとしての基本機能はもちろん、高画質写真の取り扱いやちょっとした動画編集までそこそこのことができるポテンシャルがあり、かつデザイン性と使い勝手に優れたちょうどよいサイズのPCを求めるユーザーに満足のいくものとなるはずだ。
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