“3D”対応ノートPC「G51Jx 3D」の飛び出し具合を体感するNVIDIA 3D Vision標準対応(1/4 ページ)

» 2010年05月24日 16時45分 公開
[林利明(撮影:矢野渉),ITmedia]
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ハイスペックなだけじゃない、3D対応のゲーミングノートPC

ASUSのゲーミングノート「G51Jx 3D」

 ASUSTeK Computer(ASUS)の「G51Jx 3D」は、ノートPCとしては最高クラスのスペックを備えたゲーマー向けのモデルだ。ASUSの各種製品には、マザーボードなどの単体パーツを含めて、主にゲーマー向けの高性能・高品質な「ROG」(Republic Of Gamers)というブランドがあり、G51Jx 3Dもこれに属する。

 そのハイスペックもさることながら、最大の特徴といえるのは、NVIDIA 3D Visionキットが付属し、3D表示に標準対応することだ。NVIDIA 3D Visionキットは、アクティブシャッター式の3Dメガネを使うことで、画面に映し出されるゲームや映像の立体視を実現するシステムだ。仕組み上、液晶ディスプレイが120Hzのリフレッシュレート(いわゆる倍速駆動)に対応していることが必須だが、G51Jx 3D内蔵の15.6型ワイド液晶ディスプレイはこの120Hz駆動をサポートしている。

 今回はG51Jx 3Dを入手し、その3D表示を体感してみた。

大型の本体はデスクトップ代替としての利用が基本

 まずはG51Jx 3Dの本体を見ていこう。ボディサイズは375(幅)×265(奥行き)×34.3〜40.6(高さ)ミリと、15.6型ワイド液晶ディスプレイのノートPCとしては、やや厚みがある。重量も約3.3キロと結構重いので、基本的に据え置きで使うことになるだろう。

 天面のデザインは、ネイビーブルーをベースに、炎のような稲妻のような模様が配置され、RODブランドのエンブレムが埋め込まれている。いかにも“ゲーム”を連想させるデザインだ。ボディのエッジ部分には軽い丸め処理が施されているが、天面に掘られた直線やシルバーのアクセント、エッジ周辺の斜面など、見た目はやや硬派な印象を受ける。

 キーボード面と液晶ディスプレイのフレームは黒を基調とし、パームレストはツヤ消しラバーの質感だ。手を乗せた感触もまずまずだが、パームレストと天面は指紋/皮脂が目立ちやすい。OA機器用のクロスなどで、こまめにふき取るようにしたい。

ゲーミングノートPCらしい、派手な天面デザインを採用する

 標準バッテリーは、6セルのリチウムイオンバッテリーだ。容量は53ワットアワー(11.1ボルト/4800mAh)で、公称の駆動時間は約1.8時間となっている。このクラスのノートPCで頻繁にバッテリー駆動することはないと思うが、バッテリー駆動は緊急用と考えたほうがよい。ACアダプタは大きく、実測サイズは67(幅)×155(奥行き)×39(高さ)ミリだ。付属の電源ケーブル(メガネコネクタ)を含めた重量は約630グラムある。

Core i7-720QMを中心にハイスペックな構成

 CPUはClarksfieldコアのCore i7-720QM(1.6GHz〜2.8GHz/2次キャッシュ256Kバイト×4/3次キャッシュ6Mバイト)だ。物理コアが4つのクアッドコアCPUで、Hyper-Threading Technologyによって最大8スレッドを同時に実行できる。既定の動作クロックは1.6GHzだが、Turbo Boost Technologyによって2.8GHzまで自動的にクロックアップする。さらに、ASUS独自の「Power4Gear Hybrid」テクノロジーを搭載することで、最大2.9GHzまでのクロックアップ動作が可能だ。ゲームを見据えたオリジナリティの高い独自機能といえる。チップセットにはIntel HM55 Expressを採用する。

 内蔵GPUは、DirectX 10.1に対応した「NVIDIA GeForce 360M」だ。NVIDIAのノートPC向けGPUのカテゴリでは、上から2番目の「ハイパフォーマンス」に位置する。CUDAコア(SP)数は96、GPUクロックは1.249GHz、メモリクロックは最大2GHz、メモリインタフェース幅は128ビットだ。G51Jx 3Dでは、グラフィックスメモリにGDDR5メモリを1Gバイト搭載している。動画再生支援機能の「Pure Video HD」などもサポートし、MPEG-4 AVC/H.264やVC-1といった重い映像コーデックでも、CPUに負担をかけずスムーズに再生可能だ。もちろん、ゲーム性能にも期待が持てる。

CPU-Z 1.54で見たG51Jx 3DのCPU
CPU-Z 1.54で見たG51Jx 3DのGPU
GPU-Z 0.4.2で見たG51Jx 3DのGPU

 メインメモリはPC3-8500 DDR3 SDRAMで、標準の搭載容量は4Gバイト(2Gバイト×2)だ。さらに2基のメモリスロットが空いており、最大で8Gバイトまで対応する。データストレージは2.5インチのSerial ATA HDDで、評価機ではシーゲイトの「Momentus 7200.4」(ST9500420AS)が搭載されていた。容量は500Gバイト、回転数は5400rpmだ。本体底面の大きなカバーを開けると(ネジ止めは11カ所)、メモリスロットやHDDへ簡単にアクセス可能だ。

 光学ドライブはBlu-ray Discの再生機能があるBlu-rayコンボドライブを右側面に内蔵し、DVD±R DL対応のDVDスーパーマルチドライブ機能を含んでいる。こちらは、日立エルジーデータストレージの「CT21N」が搭載されていた。

本体底面のカバーは、11本のネジを外してオープンする。メモリスロットが4基あり、うち2基が空いている。内蔵HDDへもアクセス可能だ
G51Jx 3Dに搭載されていた2GバイトPC3-8500 DDR3 SDRAM SO-DIMM×2、2.5インチSerial ATA HDD(500Gバイト)、Blu-rayコンボドライブ
「ディスクの管理」で内蔵HDDを見ると、リカバリ用の隠しパーティションが19.53Gバイト、Cドライブが116.44Gバイト、Dドライブが329.79Gバイトだった

 プリインストールOSは64ビット版のWindows 7 Home Premiumなので、4Gバイト以上のメモリもフルに認識、利用できる。付属ソフトは、トレンドマイクロのセキュリティ対策ソフト「ウイルスバスター2010」(60日期間限定版)、サイバーリンクのCD/DVDライティングソフト「Power2Go」、同じくサイバーリンクのBD/DVD再生ソフト「PowerDVD 9」、ASUS独自の各種ユーティリティソフト群などだ。

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