本体内蔵の通信機能については、IEEE802.11b/g/nの無線LAN、ギガビットイーサネット(1000BASE-T)対応の有線LAN、Bluetooth 2.1+EDRを一通り備えている。据え置き型ノートPCとして、まったく不満はない。
インタフェース類も充実している。USB 3.0は搭載しないものの、USB 2.0×4基とsSATA×1基、IEEE1394(4ピン)×1基、HDMI出力(1.3a)、アナログRGB出力、メモリカードスロット(SDHC対応SDメモリーカード/MMC/メモリースティックPRO対応/xDピクチャーカード)、ExpressCard(54/34)スロットなど多彩だ。最近はExpressCardスロット用のUSB 3.0インタフェースカードが増えてきたので、USB 3.0も手軽に増設できるだろう。
HDMI出力については、NVIDIA 3DTV Playを利用することで、HDMI 1.4と互換性のある信号を出力でき、3D対応の大画面テレビなどへの出力が可能になるという(Blu-ray 3Dの再生には別途専用ソフトが必要)。
USB 2.0は左右の側面に2基ずつ分散しているが、いずれもパームレスト横という手前の位置なので、USBハブなどは接続しづらく感じることがあるかもしれない。G51Jx 3Dの場合、マウスやゲームパッド、NVIDIA 3D Visionの赤外線エミッタ(後述)など、複数のUSB機器を同時に接続する機会が多くなると思われるため、こうした利用シーンでは、USBハブがあると便利だろう。
一方、電源と有線LANの端子が本体背面にあるのはよい。これらの端子は頻繁に着脱しないため、見た目にすっきり配線できる。
液晶ディスプレイは画面サイズが15.6型ワイド、解像度が1366×768ドット(アスペクト比16:9)だ。光源にはLEDバックライトを採用し、フレーム上部には200万画素のWebカメラを搭載している。表面は光沢タイプで、外光の映り込みはやや大きめに感じた。デスクトップの背景を単色にしていると、自分の顔の表情などもはっきりと映り込む。ただ、画像を壁紙すれば緩和され、映像やゲームの表示においては、映り込みで大きな不快感を覚えることはないだろう。
発色や視野角は、最近の15.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載したノートPCとして平均的だ。発色は鮮やかであり、視野角は広いとはいえないが(角度によって色度の変化が大きい)、正面から見ている限り不満はない。応答速度も十分と感じるレベルだ。映像やゲームでひどい残像感、動画ブレは見られない(個人差が大きいところなので一概にはいえないが)。
また、ASUS独自の画質補正技術「Splendid」も備えている。プリンストールされた「Splendid Utility」を使うと、Vivid、Theater、Softといったプリセットの画質モードに設定できたり、ユーザー設定(RGBバランス/色温度)を切り替えることが可能だ。画質補正の程度もよいため、画像や映像の観賞、ゲームプレイなどでは積極的に利用する価値がある。
液晶ディスプレイのフレーム下部(キーボード面の上側)には、Altec Lansing製のステレオスピーカーが配置されている。ゲームサウンド技術の「EAX 4.0 ADVANCED HD」や、ステレオ音声をバーチャル7.1chサラウンドで再生する「CMSS-3D」といった技術が個性的だ。ステレオ感と立体感はなかなかで、ボーカルが意外と引き立って聴きやすい。ゲームサウンドでも、奥行きや左右の高いサラウンド効果を感じられる。
テンキー装備のキーボードは、最近の主流となりつつあるキー間隔を離したアイソレーション型だ。白色LEDをバックライトにしたイルミネーションも標準で搭載し、キートップの文字が淡い白で上品に映し出される。
主要キーの実測キーピッチは約19ミリだが、右下の一部キー、カーソルキー、テンキーなどは約16ミリだ。キータッチはソフト気味、ストロークはやや浅く感じる。また、Enterキーのキーピッチが狭いこと、キーボード面の上部でたわみがあること、キートップに指の脂が残りやすい点は、個人的にちょっと気になった。
キーレイアウトは標準的だが、Enterキーの真下が上キー(通常はShiftキー)で、右キーがテンキー領域の左下に入り込んでいる。カーソルキーの位置を感覚的につかむまでには、ある程度の慣れが必要だ。
ユニークなところでは、W/A/S/Dキーのキートップに上下左右の三角マークがプリントされている。これらのキーは、ゲームにおいて自分のキャラクター移動に使われるのが一般的だ。ゲーミングノートPCのG51Jx 3Dらしい、細かい配慮ではないだろうか(もっとも、ゲームパッドやスティックを接続して使うユーザーにとっては、あまり関係ないだろうが)。
タッチパッドはパームチェック機能を備えている。この機能を有効にすると、タッチパッドの領域に手のひらが触れたりしても、マウスカーソルが意図しない動きをするといった誤操作を防げる(完璧ではない)。
タッチパッドの領域は75(幅)×42(高さ)ミリと広いため、操作しやすい。タッチパッド領域の右側上下で縦スクロール、下側左右で横スクロールが可能だ。2本指や3本指の操作、ピンチや回転といったジェスチャー機能は持っていない。左右ボタンは独立しており、ボタンのどこでも同じ感覚で押せる。
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