“最強NAS”こと「QNAP TurboNAS」シリーズを展開するQNAP Systemsは台北市に本社を置く台湾企業だ。そのためCOMPUTEX TAIPEI 2010にももちろん出展している。QNAPのブースは、NASやデュプリケーター、メディアサーバなどがひしめきあう南港展覧館1階のDara Storage Products Areaにあり、どちらかと言えばコンシューマー色の薄いエリアだが、QNAPがネットワークマルチメディアプレーヤー「NMP1000」の次世代モデルを近々リリースするらしいというウワサを聞きブースを覗いてみた。しかし、NMPの次世代機は開発が遅れているとのことで「リリース時期は今年中だろうね」というコメントしかもらえなかった。その代わりにちょっと面白いデモを見せてくれたので紹介しよう。
高機能NASとして知られるQNAPの製品は、メインターゲットを法人市場に据えているが、2009年は「TS-110」や「TS-210」などの低価格モデルも立て続けに投入し、エンドユーザーへのアプローチも見られる。同社は最近になってTurbo NAS Firmware V3.3をリリースしており、ここで追加された新機能では「QMobile」というiPhone/iPad向けアプリへの対応が目を引く。QMobileは自宅や会社にあるTurbo NAS内のマルチメディアファイルをどこからでもiPhoneやiPadで閲覧可能にするもので、Wi-Fiおよび3G経由で写真の閲覧や動画の再生などが行えるようになる。例えるならiPhoneやiPadのストレージ容量がほぼ無制限になるイメージだ。Turbo NASのファームウェアを最新にバージョンアップし、アップルのApp StoreからQMobile(無料)をインストールすれば利用できる。
QMobileは現在β版で正式版のリリースは6月中旬になる見込み。ブースで新しいハードウェアはないのかと駄々をこねていたら、どこからともなくiPadが出てきて実際にデモンストレーションを行ってくれた。


台湾でもiPhoneの人気は高いらしい。実際にiPadを持ってきてデモをしてもらった。App StoreからQMobileをiPhone/iPadにダウンロードするとどこからでもTurbo NASへ接続できるようになる

Media Centerをタップすれば接続先のNASに保存したメディアファイルを参照できる。ファイルは写真、動画、音楽でフィルタが可能だ。写真はファイル名表示だけでなくサムネイル表示に切り替えられる。ちなみに、FlashなどのiPhone/iPadでサポートされていないファイルも並んでしまうようだったQMobileの対応言語は英語と中国語のみのようだったが、特に難しいUIでもないので、QNAP製品とiPhone/iPadを使っているユーザーは試してみるといいだろう。
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