388グラムのキーボード搭載ミニPC――「Viliv N5」徹底検証これならポケットに入る!?(3/4 ページ)

» 2010年06月28日 17時30分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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基本システムにはAtom Z500シリーズのプラットフォームを採用

 基本システムには、Atom Z500シリーズのプラットフォームを採用している。Vilivシリーズを含めて、ミニノートPCではおなじみの基本スペックだ。

 CPUにはAtom Z520(1.33GHz)、チップセットにはグラフィックス機能が統合されたIntel SCH US15Wを搭載する。US15Wが内蔵するグラフィックスコアのIntel GMA 500はHD動画の再生支援機能を備えており、Windows Media Player 12などでスムーズにHD動画を再生できる。また、6月に正式版がリリースされたAdobe Flash Player 10.1もGMA 500のHD動画再生支援機能に対応しており、Flash Videoを利用しているYouTubeなどのHD動画もスムースに再生できるようになった。

CPU-Z 1.54で見たViliv N5のCPU情報。ミニノートPCでおなじみのAtom Z520を採用する。定格の動作クロックは1.33GHzだが、低負荷時〜アイドル時には省電力機能のEIST(Enhanced Intel Speedstep Technology)によって、動作クロックと動作電圧を下げて消費電力を節約する

 メインメモリはPC2-5300 DIMMに対応しており、容量は1Gバイトで増設はできない。データストレージには32GバイトのSSDを採用している。デバイスマネージャで型番を確認すると「M911E32GB」と表示されていた。

Viliv N5のデバイスマネージャ画面。32GバイトSSDは「M911E32GB」とある

 なお、ハンファジャパンでは評価機のWindows 7 Starterモデルのほか、Windows XP Home Edition(SP3)モデル「viliv N5 Standard」も扱っている。OS以外では、SSDの容量が16Gバイトに減ることと、GPS機能が省かれる点が異なる。

本体装備の端子は必要最小限

 通信機能はIEEE802.11b/gの無線LANとBluetooth 2.0+EDRに対応し、有線LANは省かれている。また、GPS機能も内蔵しているが、GPSを活用するソフトウェアは特にプリインストールされておらず、自分で用意する必要がある。コンパクトボディゆえに本体装備の端子類は必要最小限で、ボディ前面にヘッドフォン出力があるほか、左側面のカバー内に1基のUSB 2.0ポートとmicroSD(SDHC対応)カードスロットを備えるのみだ。

前面にヘッドフォン出力端子と内蔵マイク、ストラップ用のホールがある
液晶ディスプレイを開くと背面側に回り込むため、背面に端子類は一切ない

左側面はカバーの下に、USB 2.0とmicroSDカードスロット(SDHC対応)を用意。USBの隣にある拡張端子はふさがれている。手前側にACアダプタ用のDC入力を備える
右側面にはバッテリー着脱用のボタンを備える。その右側にカバーのようなものが見えるが、ここに端子などはない

ユーティリティソフトの「Villiv Manager」では、無線LAN、Bluetooth、Webカメラのオン/オフを一括して設定できる。それぞれの設定を保存して次回以降の起動時に自動で反映させることも可能だ

 なお、国内モデルではWiMAXや3G通信のオプションがないため、こうしたモバイルでのデータ通信を行うためにUSB 2.0ポートを使うと、それだけでUSBポートが埋まってしまう。マウスなどはBluetoothで接続し、USBメモリはmicroSDカードで代替するなどの工夫が必要だろう。

 そもそもUSB 2.0ポートは左側面にあるので、USBに直接差すタイプの通信デバイスを使っていると、両手で持ちにくいという難点もある。無線LANではなく、3G通信やWiMAXなどの通信デバイスを使うことが前提のユーザーは、この点を覚えておきたい。また、USBポートなどのカバーの手前側にはACアダプタ用のDC入力端子があり、これも差したままだと、両手でグリップしにくくなる。

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