Core i7-970が登場するまで、インテルの6コアCPUはCore i7-980X Extreme Editionだけだった。この両者で最大の違いはオーバークロックに関する機能だ。Core i7-980X “Extreme Edition”に対して、Core i7-970は“通常”モデルとなるため、倍率変更ロックが有効になっている。
Core i7-970の動作周波数は定格で3.2GHz、Turbo Boost Tecnology有効時は最大3.46GHzになる。Core i7-980X Extreme Editionと比べると、ベースクロック倍率がそれぞれ「1」ずつ引き下げられている。また、通常モデルという点で、Core i7-970のQPI転送速度が4.8GT/sに制限されている点も異なる。
プロセッサー・ナンバー | Core i7-980X Extreme Edition | Core i7-970 | Core i7-975 Extreme Edition | Core i7-960 |
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コア数 | 6 | 6 | 4 | 4 |
スレッド数 | 12 | 12 | 8 | 8 |
動作クロック | 3.33GHz | 3.2GHz | 3.33GHz | 3.2GHz |
Turbo Boost Technology 有効時最大クロック | 3.6GHz | 3.46GHz | 3.6GHz | 3.46GHz |
3次キャッシュメモリ容量 | 12Mバイト | 12Mバイト | 8Mバイト | 8Mバイト |
QPI | 6.4GT/s | 4.8GT/s | 6.4GT/s | 4.8GT/s |
プロセスルール | 32ナノメートル | 32ナノメートル | 45ナノメートル | 45ナノメートル |
TDP | 130ワット | 130ワット | 130ワット | 130ワット |
VID | 0.8〜1.375ボルト | 0.8〜1.375ボルト | 0.8〜1.375ボルト | 0.8〜1.375ボルト |
AES NI | OK | OK | − | − |
そのほかのスペックは基本的にCore i7-980X Extreme EditionもCore i7-970も共通する。プロセスルールは32ナノメートルでステッピングはB1。また、TDPが130ワットでVIDが0.8〜1.375ボルトに設定されている点も同じだ。AES-NIに対応している点は、暗号化を利用しているユーザーにとって45ナノメートルプロセスルールの前世代クアッドコアモデルに対する差別化になるだろう。
今回の評価作業では、マザーボードを普段使っている「DX58SO」からASUSの「Rampage II Gene」に変更している。そのほかの構成は従来のベンチマークテストと共通だ。比較するCPUには、Core i7-980X Extreme EditionとCore i7-975 Extreme Editionを用意した。
評価用システム構成 | |
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マザーボード | ASUS Rampage II Gene |
チップセット | Intel X58 Express |
メモリ | DDR3-1333 2Gバイト×3 |
GPU | Radeon HD 5870 |
HDD | WD5000AAKS(500Gバイト/7200rpm/16Mバイト) |
OS | 64ビット版 Windows 7 Ultimate |
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