基本システムには、開発コードネーム「Sandy Bridge」こと第2世代のモバイル向けCore iシリーズを採用している。Sandy Bridgeでは新しい内部構造を採用したことで電力効率を大幅に向上させることに成功しており、従来の第1世代のCore iシリーズ搭載機に比べて性能が格段に引き上げられている。
CPUは、クアッドコアのCore i7-2820QM(2.3GHz)、Core i7-2630QM(2.0GHz)のほか、デュアルコアのCore i5-2410M(2.3GHz)も選べる。今回の評価機では現行モバイル向けのCore i7(Core i7 Extreme Editionはのぞく)としては最上位モデルであるCore i7-2820QM(2.3GHz)を搭載している。TDPは45ワットだ。
グラフィックス機能は、CPUが内蔵するIntel HD Grapchics 3000のほか、外部GPUとしてAMD Radeon HD 6850M(メモリ1Gバイト)も搭載しており、電力を節約したい時はIntel HD Graphics、パフォーマンスが欲しい時はRadeon HD 6850Mというように、切り替えて利用することができる。Radeon HD 6850MはDirectX 11に対応しており、最新3Dゲームもプレイできる3D描画性能を持つ。
手動切り替えのほか、ACアダプタとバッテリー使用時で自動的に切り替えることも可能で、デフォルトではACアダプタ駆動時には外部GPUが利用され、バッテリー駆動時に自動的にIntel HD Graphics 3000に切り替わるようになっている。なお、切り替わる際には切り替えを確認するダイアログが表示されて、画面が一瞬ブラックアウトする。
チップセットはIntel HM67 Express、メモリはPC3-10600 SO-DIMMを採用する。メモリ容量は8Gバイト、4Gバイト、2Gバイトの3種類が選べる。データストレージは2.5インチのデバイスが合計2台まで搭載できる。選択肢には640GバイトのHDD(7200rpm)と128GバイトのSSDが用意されており、両方を搭載した構成や、640GバイトHDDを2台搭載した1.28TバイトのRAID 0構成なども選べる。
今回の評価機はSSDとHDDを1台ずつ搭載した構成だが、SSDにはIntel X25-M(SSDSA2M160G2HP)を搭載していた。このように、高速SSDと大容量HDDを両方搭載することで、リーズナブルな価格で快適な操作のレスポンスと大容量ストレージ領域を両立することができる。クリエイティブユースなどではニーズの高い構成だと思うのだが、大型のノートPCでも2基の2.5インチベイを搭載する製品の選択肢はそう多くなく、本機にとっては大きなアドバンテージといえるだろう。なお、SO-DIMMソケット(2基)とHDDベイ(2基)には底面のカバーを開けるとアクセスできる。
光学ドライブは、スロットインタイプを採用しており、Blu-ray ROMドライブ(DVDスーパーマルチドライブ機能搭載)とDVDスーパーマルチドライブを選択できる。
通信機能は、1000BASE-T対応の有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n対応の無線LANに加え、Bluetooth 3.0も装備する。本体装備の端子類の内容は、USB 3.0ポートを1基、eSATA/USB 2.0兼用ポートを含めUSB 2.0ポートを3基、5in1メディアスロット(SDXC対応SDメモリーカード、MMC、xDピクチャカード、メモリースティック、メモリースティックPRO)を装備。ディスプレイ出力としてMini DisplayPortとHDMI、アナログRGBを備える。
また、ヘッドフォン端子は2基あり、それぞれライン出力/マイク出力との兼用となっている。液晶ベゼル上部には200万画素の高画質Webカメラ(HP TrueVision HD Webcam)も装備している。ExpressCardスロットなどは持たないが、十分な装備といえるだろう。
プリインストールOSには64ビット版Windows 7 Home Premiumを採用している。また、メディア再生ソフト「CyberLink DVD Suite」のほか、「Adobe Premiere Elements 9」「Photoshop Elements 9」が標準で付属する点も見逃せない。
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