フルメタルボディに包まれた圧倒的な性能――「ENVY17-2000」を試すまさに最上級(2/4 ページ)

» 2011年04月21日 11時36分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

最新“Sandy Bridge”システムを採用

 基本システムには、開発コードネーム「Sandy Bridge」こと第2世代のモバイル向けCore iシリーズを採用している。Sandy Bridgeでは新しい内部構造を採用したことで電力効率を大幅に向上させることに成功しており、従来の第1世代のCore iシリーズ搭載機に比べて性能が格段に引き上げられている。

 CPUは、クアッドコアのCore i7-2820QM(2.3GHz)、Core i7-2630QM(2.0GHz)のほか、デュアルコアのCore i5-2410M(2.3GHz)も選べる。今回の評価機では現行モバイル向けのCore i7(Core i7 Extreme Editionはのぞく)としては最上位モデルであるCore i7-2820QM(2.3GHz)を搭載している。TDPは45ワットだ。

評価機はCPUにCore i7-2820QMを搭載していた。クアッドコアでHyper-Threadingに対応しており、8スレッドの同時実行が可能。また、Intel Turbo Boost Technology 2.0に対応しており、高負荷時には電力や温度の余裕の範囲内で動作クロックを上昇させる。Core i7-2820QMの場合、3〜4コア有効時で3.1GHz、2コア有効時で3.3GHz、1コア有効時で最大3.4GHzまで動作クロックが上昇する。一方、低負荷〜アイドル時は最低800MHzまで動作クロックを下げ、駆動電圧も下げることで電力消費を最小化する

 グラフィックス機能は、CPUが内蔵するIntel HD Grapchics 3000のほか、外部GPUとしてAMD Radeon HD 6850M(メモリ1Gバイト)も搭載しており、電力を節約したい時はIntel HD Graphics、パフォーマンスが欲しい時はRadeon HD 6850Mというように、切り替えて利用することができる。Radeon HD 6850MはDirectX 11に対応しており、最新3Dゲームもプレイできる3D描画性能を持つ。

 手動切り替えのほか、ACアダプタとバッテリー使用時で自動的に切り替えることも可能で、デフォルトではACアダプタ駆動時には外部GPUが利用され、バッテリー駆動時に自動的にIntel HD Graphics 3000に切り替わるようになっている。なお、切り替わる際には切り替えを確認するダイアログが表示されて、画面が一瞬ブラックアウトする。

外部GPUとしてAMDのRADEON HD6850M(1Gバイト)を搭載している。GPU-Zでは正確な情報が取得できていないが、DirectX 11対応で、ユニファイドシェーダを800基を搭載するハイエンドのモバイル向けGPUで、ノートPC向けとしてはかなりハイレベルな3D描画性能を持つ(画面=左)。GPUの切り替えはグラフィックスユーティリティのCatalyst Control Centerで行う。デフォルトではACアダプタ駆動時にはRADEON HD6850Mが利用され、バッテリ駆動時に自動的にIntel HD Graphics 3000に切り替わるようようになっているが、手動で切り替えることも可能だ(画面=右)

データストレージはSSD+HDDの構成も可能

本体底面に2つの2.5インチHDDを搭載可能。システムドライブにSSDを使うことでさらに快適なレスポンスを得られる

 チップセットはIntel HM67 Express、メモリはPC3-10600 SO-DIMMを採用する。メモリ容量は8Gバイト、4Gバイト、2Gバイトの3種類が選べる。データストレージは2.5インチのデバイスが合計2台まで搭載できる。選択肢には640GバイトのHDD(7200rpm)と128GバイトのSSDが用意されており、両方を搭載した構成や、640GバイトHDDを2台搭載した1.28TバイトのRAID 0構成なども選べる。

 今回の評価機はSSDとHDDを1台ずつ搭載した構成だが、SSDにはIntel X25-M(SSDSA2M160G2HP)を搭載していた。このように、高速SSDと大容量HDDを両方搭載することで、リーズナブルな価格で快適な操作のレスポンスと大容量ストレージ領域を両立することができる。クリエイティブユースなどではニーズの高い構成だと思うのだが、大型のノートPCでも2基の2.5インチベイを搭載する製品の選択肢はそう多くなく、本機にとっては大きなアドバンテージといえるだろう。なお、SO-DIMMソケット(2基)とHDDベイ(2基)には底面のカバーを開けるとアクセスできる。

 光学ドライブは、スロットインタイプを採用しており、Blu-ray ROMドライブ(DVDスーパーマルチドライブ機能搭載)とDVDスーパーマルチドライブを選択できる。

 通信機能は、1000BASE-T対応の有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n対応の無線LANに加え、Bluetooth 3.0も装備する。本体装備の端子類の内容は、USB 3.0ポートを1基、eSATA/USB 2.0兼用ポートを含めUSB 2.0ポートを3基、5in1メディアスロット(SDXC対応SDメモリーカード、MMC、xDピクチャカード、メモリースティック、メモリースティックPRO)を装備。ディスプレイ出力としてMini DisplayPortとHDMI、アナログRGBを備える。

本体前面/背面

本体左側面/右側面

 また、ヘッドフォン端子は2基あり、それぞれライン出力/マイク出力との兼用となっている。液晶ベゼル上部には200万画素の高画質Webカメラ(HP TrueVision HD Webcam)も装備している。ExpressCardスロットなどは持たないが、十分な装備といえるだろう。

 プリインストールOSには64ビット版Windows 7 Home Premiumを採用している。また、メディア再生ソフト「CyberLink DVD Suite」のほか、「Adobe Premiere Elements 9」「Photoshop Elements 9」が標準で付属する点も見逃せない。

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2024年04月25日 更新
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