戦力増強の“ステルス”ゲーミングノートPC――「G73SW」でぶっ飛ぶこれぞ、男のコのPCですな(4/5 ページ)

» 2011年07月25日 15時30分 公開
[望月瞬(撮影:矢野渉),ITmedia]
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イルミネーションとテンキーを備えたアイソレーション型キーボード

 アイソレーション型のキーボードは、白色LEDのイルミネーション機能と、テンキーを装備している。イルミネーション機能はキートップを内側から照らすもので、暗い場所でもタイピングしやすい。キーボード左上のボタンでイルミネーション機能をオン/オフできるほか、FnキーとF3キー/F4キーで明るさを調整することも可能だ。

 従来モデルのG53Jwと同様に、キーボード面に約5度のチルト角度を付けて、入力しやすくしている。パームレストは少しザラザラとした感触のラバーコーティングで、触り心地は悪くない。また、高いマシン負荷が続いても、パームレストが熱くならなかったのはありがたい。

 一方で、キーボードユニットそのものや実装については、改善の余地を感じる。主要キーが正方形の19ミリピッチなのはよいとして、右側の一部キー、Enterキー、テンキーは横ピッチが狭い。個人的にはEnterキーとDeleteキーが押しにくく、浅めのストロークと軽いキータッチも好みから外れる。また、カーソルキーの右キーがテンキーの左下に配置されている点や、入力時のたわみも少し気になった。

 他モデルとの部品の共用化やコスト的な問題もあるとは思うが、17.3型ワイド液晶の採用でフットプリントが大きくなったのだから、主要キーのキーピッチ統一やEnterキーのサイズ、テンキーを少し右側に配置するといった工夫が欲しかった。ゲーミングノートPCにキーボード入力の品質を求めるのは酷だという意見もあるだろうが、個人的には全体にこだわって作り込まれている中で惜しいと感じた部分だ。

アイソレーションデザインのテンキー付きキーボードを採用(写真=左)。キーボードバックライトも内蔵する(写真=右)

 ポインティングデバイスは、2ボタン式のタッチパッドだ。タッチ領域のサイズは実測で約104(横)×55(縦)ミリと広く、ボタンの負荷はやや軽めで、全体的には使いやすい。G73SWでは外付けのゲーミングマウスを利用することが多いと思うので、タッチパッドはそれほど重要ではないかもしれないが、タッチパッドだけでPCを操作する場合も問題ない。

 タッチパッドのドライバはシナプティクス製で、なかなか高機能だ。2本指でのスクロールや拡大/縮小、回転、3本指でのタップやフリックといったマルチタッチジェスチャーに対応する。タッチ領域の四隅タップに特定の動作を割り当てるショートカット機能や、パームチェック機能も備えている。パームチェック機能とは、キーボードでタイピング中に手のひらがタッチ領域に触れても、カーソル移動などを行わない(タップと認識しない)機能だ。パームチェックの感度も設定できる。

タッチパッドにはシナプティクスのドライバを搭載。2本指を使ったスクロールや拡大/縮小、回転、3本指のタップやフリックといったマルチタッチジェスチャーに対応する。タッチ領域の四隅をタップしたときに特定の動作を実行するといったショートカット機能も利用できる

ここまで高いパフォーマンスのノートPCはめったにない

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 続いて各種ベンチマークテストの結果を見ていこう。各種のベンチマークテストは3D立体視機能をオフにして計測した(液晶ディスプレイのリフレッシュレートも60Hz)。

 まずはWindowsエクスペリエンスインデックスの結果だが、プライマリハードディスクを除いて、すべてのサブスコアが「7」以上をマークした。現在のWindowsエクスペリエンスインデックスでは、サブスコアの最大値が「7.9」であることを考えると、相当に高い値だ。また、プライマリハードディスクの「5.9」というサブスコアも、単独のHDDとしてはほぼ最大値と考えてよい。これ以上のサブスコアを出すには、HDD×2台以上を使ったRAID 0(ストライピング)や高速タイプのSSDが必要だ。

 PCMark05、PCMark Vantage、3DMark06、3DMark Vantageといった定番ベンチマークテスト結果は、全体的にCPUとグラフィックス性能の高さが目立つ。さすが、Core i7-2630QMとNVIDIA GeForce GTX 460Mの組み合わせといったところだろう。期待と想像通りのスコアが得られた。

 メモリやストレージの性能も高い。特にHDD関連のスコアが高いのは、搭載しているハイブリッドHDD(ST95005620AS)の恩恵だろう。ベンチマークテストの結果や体感速度はさすがにSSDのほうが上だが、2.5インチHDDとしては実に優秀なスコアだ。

 PCMark05とPCMark Vantageの結果については、従来モデルのG53Jwのスコアも併記したが、全体的なスペック強化による大幅なスコアアップが確認できた。

左がPCMark05のスコア、右がPCMark Vantage x64のスコア

左が3DMark06のスコア、右が3DMark Vantageのスコア

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