Windows 7搭載タブレットとしては上々、ただし──「LaVie Touch」実力検証Windowsタブレットは開花するか(1/3 ページ)

» 2011年10月07日 09時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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2Wayスタイルで利用できる、新Windowsタブレット

photo NEC「LaVie Touch(LT550/FS)」

 Windowsタブレットは開花するか──。NECの「LaVie Touch」は、同社の個人向けPC“LaVie”シリーズに新たに加わったWindows 7搭載のタブレットPCだ。

 タッチ操作で手軽に使えるIPS方式の10.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載したタブレットスタイルの本体に、ドッキングステーション(マルチステーション)へ装着することでノートPCのような感覚でも使用できる「2Wayスタイル」が特徴となる。今回は2011年PC秋冬モデル LT550/FSの試作機で、性能や使い勝手を検証していこう。

 本体サイズは263(幅)×183(奥行き)×15.8(厚さ)ミリ、重量は約729グラムだ。意匠や質感、イメージはまったく似ていないが、初代のiPad 3Gモデル(同242.8×189.7×13.4ミリ、約730グラム)にそこそこ近い値で、重量の負担をあまり気にせず手軽に持ち出せる携帯性を備えている。


photophoto マルチステーション+キーボード+マウスでノートPCスタイル、本体を外してタッチ操作スタイル。利用シーンに応じて使い方を切り替えられる

 裏面に搭載するリチウムイオンバッテリーは容量34ワットアワーで、公称のバッテリー動作時間は約10時間となっている。バッテリーはパック式で、簡単に着脱できる点はスレート/タブレットデバイスとしては珍しい。単体で10時間と長時間動作するが、オプションの予備バッテリーを用意すれば1つめのバッテリーがなくなっても間を空けずに連続して利用できるし、バッテリーが劣化したりトラブルが発生した場合に、バッテリーのみの交換で済むメリットもある。

 ACアダプタは41(幅)×93(奥行き)×27(高さ)ミリ、重量はケーブル込みで約220グラム。こちらは同社製のモバイルノートPCのそれと同等クラスでそこそこコンパクトだ。できればACアダプタはあまり携帯したくないところだが、泊まりがけの出張やレジャーなどで持ち出さざるを得ないときでも、さほどかさばらずに済む。

photophoto 本体左側面は、ヘッドフォン/マイク、USB 2.0×2、SDHC対応SDメモリーカードスロット、HDMI出力(標準サイズ)、盗難防止(ケンジントンロック)ポート、右側面に電源ボタン、ロックボタン、無線オン/オフスイッチを実装する。小型サイズながら、インタフェース類は意外に豊富だ
photophoto 上面と底面はスッキリした造形。底面にマルチステーション接続用インタフェースとDC入力がある
photophoto 裏面に着脱可能なバッテリーがある。バッテリー仕様は11.1ボルト/3040mAh(34ワットアワー)出力となる。AVアダプタはミニノートPC向けとして見ると標準的な仕様/サイズではあるが、デザインやサイズ、ケーブルの長さなど、携帯向けにもう少し工夫してくれてもよいかなと思う。なお本体への接続/マルチステーションへの接続、それぞれ共用可能だ(当然だが)

photo ピークシフト設定ツール。AC電源の供給を止める期間と時間、ピークシフト時間帯でもバッテリーの充電を再開するバッテリー残容量のしきい値(ピークシフト停止バッテリ残容量)を設定できる

 また、NEC独自の節電向けツールとして「ピークシフト設定ツール」もプリインストールする。指定の時間帯(電力需要が高まる時間帯など)にACアダプタからの供給を止め、バッテリーで動作させるよう自動的に制御してくれるので、ユーザーが強く意識しなくても節電効果が得られるのがポイントとなる。

 2011年夏の計画停電などは2011年10月現在は回避されたものの、電力問題については今後も予断を許さない。手軽に実行できるこのような機能は、PCに詳しくはないユーザーにも安心だ。

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