タイ洪水によるHDDの価格高騰と供給不足は、事態の根本的な解決を待ちながらも、安定した状況になっていた。ソフマップ秋葉原本館は「価格高騰からHDDを買うお客さんが減っているうちに、最低限の数量がストックできるようになった感じです。ほかのお店も事情は同じなので、街全体で価格が安定しているようですね」と話していた。
多少の余裕が生まれたこともあり、いくつかのショップではPCパーツやOSとセットで大容量HDDの値段を割引するキャンペーンも目立つようになってきた。例えば、ツートップ秋葉原本店は、PCパーツとセットで2TバイトHDDが3000円引き、3TバイトHDDが4000円引きになるセールを実施中だ。「どこにもHDDがないという最悪の事態は避けられる雰囲気になっていますが、HDDの動向がネックになってマシンを組むのをためらう人は少なからずいらっしゃいますからね。最安のころの価格で提供するのは難しいですが、可能な限り買いやすい状況を用意したいと思っています」と語る。
一方で、比較的安価なSSDをブートドライブ用に買い求める動きも定番化しているようだ。先週はCFD販売から、SATA 3.0対応の新型SSDが登場している。256Gバイトの「CSSD-S6TM256NMPQ」は3万5000円前後で、128Gバイトの「CSSD-S6TM128NMPQ」は1万8000円以下。ともにMarvell製コントローラを採用しており、最大リード速度は2モデルともに500Mバイト/秒となる。最大ライト速度は、256Gバイトモデルが440Mバイト/秒で、128Gバイトモデルは320Mバイト/秒だ。入荷したTSUKUMO eX.は「プレクスターのM2Pシリーズとほぼ同じスペックということもあり、初回から人気があります」と話していた。
ただし、大容量の埋め合わせを光学ドライブに求める動きはほとんどない様子。同じタイミングで、パイオニア製の薄型BDXL-Rドライブ「BDR-TD04F」が複数のショップに入荷しているが、目立った売れ行きはみられなかった。価格は9000円弱。
入荷したパソコンハウス東映は「パイオニア製ですし、書き込み対応のBD-Rスリムドライブということで、じわじわと人気を集めると思います。ただ、BDXLはメディアが高価で入手しにくいこともあり、ほとんど気にしている人はいないでしょうね」と語った。
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