先週は数多くの新製品の中で、日立のHDD「0S03361」とASUSTeKのX79マザー「RAMPAGE IV EXTREME」が突出して目立っていた。そのうち、多くのショップに意外性を持って迎えられていたのが0S03361だ。0S03361は、内蔵HDDの最大容量を更新する4TバイトのSATA 3.0モデル。32Mバイトのキャッシュを搭載し、4Kバイトセクタを最小単位とする「Advanced Format」を採用する。在庫はやや薄めで、価格は2万5000円弱から2万7000円弱となる。
意外といわれるのはこの価格だ。ドスパラ パーツ館は「1Tバイトプラッタを採用するモデルが増えていることから、近々4Tバイトモデルが登場するのはある程度読めます。でも、最近はタイ洪水の影響でどのHDDメーカーも大変な状況です。それなのに、いたって普通といいますか、むしろリーズナブルに思えるくらいの価格で登場したのが驚きでした」と語る。
最大容量を更新した初のHDDは、容量単価が格段に高いのが通例だ。例えば、2007年3月に登場した初の1TバイトHDD「Deskstar 7K1000 HDS721010KLA330」は、320Gバイトモデルが1万円弱のころに5万円台前半だった。2009年2月デビューの2TバイトHDD第1号「WD CaviarGreen WD20EADS」も、1TバイトHDDが8000円前後になったところで3万5000円前後の値がつけられていた。2010年11月に発売された初の3TバイトHDD「WD CaviarGreen WD30EZRS」も、初回の価格は2万3000円から2万7000円の間。ちょうど2TバイトHDDの8000円切りが話題になっていたころで、「2Tバイトの1.5倍の容量で3倍の値段だから売れませんよ」(ツートップ秋葉原本店)と言われていた。
しかし、今回登場した0S03361は、デビュー時の3TバイトHDDとほぼ同じ価格なうえ、他のHDDが軒並み高騰しているため、既存モデルとの容量単価差がほとんど見えなくなっている。先週末時点で、3TバイトHDDは最安クラスで2万円弱、2TバイトHDDは1万2000円前後だ。
パソコンハウス東映は「ライン的にHDDショックの影響外にいたんですかね。初登場モデルとしては非常に割安なので、予想以上に売れています。いま大容量HDDがほしいなら、1台で2TバイトHDD 2台ぶんですし、ある意味かなりお買い得だと思いますよ」と話していた。
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