速い!小さい!どこでもつながる!――Core i7搭載モバイルノート「LuvBook S」Core i7×SSD×WiMAXで8万円台(1/2 ページ)

» 2012年01月11日 12時23分 公開
[小川夏樹(撮影:矢野渉),ITmedia]

実用性を重視するならやっぱりノートPCでしょ?

11.6型ワイドのコンパクトボディにCore i7を搭載する「LuvBook S」。今回はWiMAXモデルを試した

 業務に必要な処理ができる端末を持ち歩きたい、と考えているビジネスパーソンにとって、持ち歩ける機能はなるべく多いほどよい。とはいえ、24型のフルHD液晶とミドルタワー型PCを背負って持ち歩くわけにはいかない。そこで携帯性に富むコンパクトなノートPCといった選択肢が用意されているわけだ。ただし、高機能かつ高性能を求めると値段もそれなりに高くなってしまう。

 かといって、安くて低スペックなNetbookで我慢しようとすると、必要な機能が使えなくなってしまう。Netbookを持ち歩くくらいなら、より軽くてサクサクと操作でき、バッテリーも長持ちするスマホやタブレットのほうがマシだ。しかも最近は、スマホやタブレット向けのWebサービス(ネットストレージやクラウドサービスなど)が充実してきており、そこそこビジネスでも活用できる環境が整いつつある。それらと連携させれば、できることが限られる低スペックのNetbookは必要ない。

 ただ、スマホやタブレットで業務を完結するにも限界はある。業務上、作成中のデータをネットワーク経由でPCに送って処理する必要が出てきたりもするからだ。例えば、スマホやタブレットの専用アプリから業務用の新規データの送信は可能だとしても、修正や変更の必要が生じたデータを処理する場合、セキュリティ上社内のPCからでしか行えないシステムになっていることがままある。また、単純に物理的なキーボードを持っていない点で、ノートPCに比べて使い勝手は劣る。

 このように、スマホやタブレットが業務に取り込まれてきてはいるものの、最終的にはPCが必要といった環境に置かれている人が大半だろう。その結果「スマホとノート」、「タブレットとノート」といった“2台持ち”や「スマホとタブレットとノート」という“全部持ち”まで登場してきている。スマホとタブレットのおかげでノートPCを持たずに済むようになるはずだったのに、どうしてか以前より持ち歩くデバイスが増えてしまった、なんて笑えない人もいるかもしれない。

 スマホやタブレットは手元にPCがない場合に活躍してくれるが、その実、簡単にネットにつながって必要なデータのやり取りが行え、いざとなったらその場で処理できるWindowsノートPCが1台あれば、スマホやタブレットまで持ち歩く必要性は低くなる。さらに最近ではWiMAX、HSDPA、LTEといったモバイル環境に向く高速インターネットサービスがノートPCでも手軽に導入できるようになった。昔のように街中で公衆無線LANの電波をうろうろ探さなくてもノートPCを開けば即ネット、という環境が手軽に構築できるのだ。

 マウスコンピューターの「LuvBook S」シリーズは、重さが約1.5キロと持ち運びも現実的な範囲に収まっており、かつ処理能力に優れるSandy Bridge世代のCore i3/i5/i7を搭載できるモバイルノートPCだ。MicrosoftのOfficeをプリインストールし、起動の高速なSSDやWiMAXの搭載と、かなり使えそうなノートPCである。

 今回は、CPUがCore i7-2640M(2.8GHz)、メインメモリが8Gバイト、ストレージが80GバイトSSD、そして先日追加されたWiMAXのオプションを搭載する「LuvBook S LB-S210X-WM」(以下、S210X)を使い倒してみた。

各部に工夫が見られるコンパクトなデザイン

 S210Xは、天板とパームレスト部分にアルミヘアライン加工を施し、カラーバリエーションとして用意されるブルー/レッド/シルバーの各色と、黒のツートンカラーになっている。ボディのエッジに丸味を持たせた柔らかいフォルムだ。ちなみに、ディスプレイ部は背面側に130度までしか開かない。液晶パネルは11.6型ワイドで解像度は1366×768ドットだ。外部出力用にアナログRGBとHDMIを持っているので、モバイル用途以外、例えば自室やオフィスの机上ではより大型の外部ディスプレイに出力することもできる。

 キーボードはキーピッチが約17.5ミリ、ストロークが約2ミリの日本語86キー配列だ。Enterキーの近くとテンキーの周囲が若干小さめになっている点が気になったものの、キーボードユニット全体の強度があるので、強めにタイプしてもキーがゆがむようなこともなく、全体的にはまずまずの打鍵感であった。スマホやタブレットのソフトウェアキーと比べ、やはり入力のすばやさはハードウェアキーボードに分があると感じさせるのに十分な作りである。ポインティングデバイスは、Synapticsドライバが導入されたタッチパッドで、反応もよく使い勝手に問題はなかった。

1366×768ドット表示に対応した11.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載(写真=左)。キーボードは日本語86キー配列で約17.5ミリのキーピッチを確保する(写真=右)

 インタフェース類は、本体右側面に外部ディスプレイ出力用のアナログRGBとHDMI、ギガビットLAN、そしてマイクとヘッドフォン端子が並ぶ。左側面は本体奥からUSB 2.0が2ポート、USB 3.0が1ポートの計3ポート、マルチカードリーダーが並ぶ。なお、冷却ファンの排気スリットが左側面に設けられており、通常利用時は気にならないものの、負荷の高い処理を長時間続けると温風が吹き出してくる。

本体前面/背面/左側面/右側面。マルチメディアカードリーダー(SDXC/MMC/MS)をはじめ、USB 3.0を含む3基のUSBポートを搭載し、HDMI出力も装備する。モバイルノートPCとしては十分な内容だ

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