PLEXTORの最新SSD「M3 Pro」で遊ぶ信頼はSSDでもゆるぎないか(1/4 ページ)

» 2012年03月27日 10時25分 公開
[長畑利博,ITmedia]

性能と安定性が高次元でバランスをとる

 PLEXTORブランドの製品が、ヘビーユーザーの間で評価が高い理由は、速度やスペック面だけではない。「Instant Restore」や「True Speed Technology」といった、長期使用でパフォーマンスの低下を起こさない機能が充実しており、SSDにありがちな導入前のセッティングや導入後のメンテナンスなど、細かいことを気にしなくても一定の性能が出るという使いやすさも評価されている。

 M3 Pro(以下、M3P)シリーズは2012年の1月に発売されたM3シリーズの上位モデルに当たる製品だ。ここで紹介するM3 ProのコントローラはMarvellの「88SS9174-BLD2」で、メモリチップは東芝製を実装するなど、その構成は基本的にM3シリーズを引き継いでいる。

 M3 Proシリーズの「PX-256M3P」とM3シリーズの同容量モデル「PX-256M3」でスペックを比較してみると、PX-256M3が、シーケンシャルリードで510Mバイト/秒、シーケンシャルライトで360バイト/秒であるのに対し、PX-256M3Pでは、シーケンシャルリードで540Mバイト/秒、シーケンシャルライトで420バイト/秒と、リードとライトの両方で転送速度の向上が図られている。1秒間に行なわれるファイルデータの読み書き回数を示すIOPSの数値も、PX-256M3がリードで7万IOPS、ライトで6万5000IOPSであるのに対し、PX-256M3Pでは、リードで7万5000IOPS、ライトで6万8000IOPSと向上している。

 ただし、これは256Gバイトモデルに限っての話で、下記の表で分かるように、容量ごとに性能のバラツキがある。ラインアップは現時点で128Gバイトの「PX-128M3P」(実売2万円前後)、256Gバイトの「PX-256M3P」(実売4万円前後)、512Gバイトの「PX-512M3P」(実売6万円前後)の3種類をそろえる。

シリーズ名 M3シリーズ 参考
製品名 PX-256M3P PX-512M3P PX-128M3P PX-256M3 PX-128M3 SSD 520
インタフェース SATA 6Gbps(SATA 3Gbps接続時)
シーケンシャルリード(Mバイト/秒)(非圧縮時) 540 535 535 510 510 550(550)
シーケンシャルライト(Mバイト/秒)(非圧縮時) 420 450 350 360 210 520(235)
4KBランダムIOPSリード 75000 56000 75000 70000 70000 50000
4KBランダムIOPSライト 68000 34000 69000 65000 50000 60000
キャッシュメモリ DDR3 512MB DDR3 512MB DDR3 256MB DDR3 512MB DDR3 256MB 外部キャッシュなし
フラッシュコンポーネント MLC
本体サイズ 2.5インチ
平均故障間隔 150万時間 150万時間 150万時間 150万時間 150万時間 120万時間

本体はアルミ製で、M3のPX-128M3はブラックメタリック系の色だが、M3 Proシリーズはシルバー系のボディとなっている(写真=左)。本体部分が9ミリ厚から7ミリ厚に変更された。スリムなボディのノートPCに導入がしやすくなった一方で、9ミリ厚用のマウンタや変換アダプタなどを使用する場合は注意が必要だ(写真=中央)。2.5インチベイ用の変換マウンタが標準で付属する。固定方法は背面からネジ止めするタイプだ(写真=右)

基板の表側にコントローラを搭載する。採用するコントローラはMarvellの「88SS9174-BLD2」だ(写真=左)。裏側には、東芝のMLCタイプフラッシュメモリ「TH58TEG8D2HBA8C」を8基載せている。プロセスルールは24ナノメートルとなる(写真=中央)。カバーを開けて内部を見る。フラッシュメモリやコントローラの位置に合わせて熱伝導シートを施している(写真=右)

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