新コントローラ搭載のCorsair「Neutron」SSDを試すまたまた新しいコントローラが出てきたらしい(1/3 ページ)

» 2012年09月21日 11時42分 公開
[長畑利博,ITmedia]

“新顔”コントローラ「LM87800」を搭載

 CorsairがLink_A_Media Devices(LAMD)製コントローラを搭載したSSDを発表した。上位ラインアップとなるNeutron GTXシリーズの「CSSD-N240GBGTX-BK」と、その下位ラインアップとなるNeutronシリーズの「CSSD-N240GB3-BK」で、どちらのシリーズも最大容量のモデルは240Gバイトとなる。

 LANDは、2004年に設立された新興企業で、エラー訂正と補正における高い技術力を訴求して、エンタープライズ向けのデータストレージにおけるコントローラを製造している。このLANDがSSD向けに開発したコントローラが、今回の2製品が採用した「LM87800」だ。強力なBCH訂正符号性能のほか、16チャネル並列アクセスに対応、Legacy、ONFi、および、Toggle ModeのNANDインタフェース対応に加え、主要なベンダーのフラッシュメモリに対応する。

最近の製品と同様に、厚さ7ミリの薄型ボディだ。デザインはNeutron GTX「CSSD-N240GBGTX-BK」とNeutron「CSSD-N240GB3-BK」とも同じで、外装で異なるのはラベルだけだ

両製品ともコントローラは「LM87800AA」で、基板のほぼ中央部に取り付けている。キャッシュメモリも共通で、Samsungの「K4T1G084QF-BCE7」を基板の裏表に1基ずつ搭載する

 Neutron GTXとNeutronシリーズの違いは、Neutron GTXには「A-DSPアルゴリズム」と呼ぶ記憶領域へのアクセスを最小限に抑えることで耐久性と信頼性を向上させる技術を導入していることと、フラッシュメモリに東芝の24ナノメートルプロセスルール採用 Toggle MLCチップ、MicronのMLCチップを実装していることだ。

今回評価するモデルは、ともに容量240Gバイトだ。Neutronシリーズは基板の裏表に8枚のフラッシュメモリを搭載する

一方、Neutron GTXはフラッシュメモリはコントローラを搭載する裏面側に8枚のみとNeutronシリーズの半分にすぎない

「CSSD-N240GBGTX-BK」のフラッシュメモリは、Toggleインタフェース対応の東芝製「TH58TEG8D2HBA8C」で、容量は1基に付き32Gバイト。「CSSD-N240GB3-BK」はMicron製「29F128G08CFAAB」で1基につき16Gバイト。どちらも合計で256Gバイトとなるが、未使用分の16Gバイトは予備領域となっている

 データシートで示す性能を比較すると、シーケンシャルリードが最大555Mバイト/秒、IOPSランダムリード、および、ランダムライトは、リード9万IOPS、ライト8万5000IOPSと同一だが、Neutronシリーズの「CSSD-N240GB3-BK」はシーケンシャルライトが370Mバイト/秒であるのに対して、Neutron GTXのシーケンシャルライト511Mバイト/秒と速くなっている。

 この性能差は、Neutron GTXシリーズに使用しているフラッシュメモリがToggle Modeに対応していることによる。実売価格は、Neutron GTXシリーズの「CSSD-N240GBGTX-BK」が2万3000円前後、Neutronシリーズの「CSSD-N240GB3-BK」は1万9000円前後と同容量モデルとしては価格差が大きい。

製品名 CSSD-N240GBGTX-BK CSSD-N240GB3-BK
容量 240Gバイト
インタフェース Serial ATA 6Gbps (Serial ATA 3Gbps接続時)
コントローラ LAMD LM87800
シーケンシャルリード(Mバイト/秒) 555 555
シーケンシャルライト(Mバイト/秒) 511 370
4KBランダムIOPSリード 90000 90000
4KBランダムIOPSライト 85000 85000
NANDマネジメント Wear leveling、Garbage Collection
フラッシュコンポーネント MLC
動作環境温度 0〜70度
本体サイズ 70(幅)×100(奥行き)×7(高さ)ミリ
保証期間 5年
付属品 2.5→3.5インチ変換アダプタ
平均故障間隔 200万時間 200万時間

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