先週の新製品で最も注目を集めていたのは、エイサーの23型液晶ディスプレイ「T232HLbmidz」だ。PCパーツショップの店頭に並ぶ単品の液晶としては初めて、Windows 8のタッチ操作に正式対応している。価格は5万円弱で、在庫は少数だ。
Windows 8はタブレットのようなスムーズなタッチ操作が大きな特徴となっているが、7以前に売られていたタッチ液晶は複数の指で触れる同時入力の上限が4点以下のため、5点タッチ以上を求める8ではフル機能を発揮できない。そのため、8が発売されて1カ月半の間、多くのPCパーツショップには8対応のタッチ液晶の問い合わせがいくつも届いたそうだ。
某ショップは「Windows 8を使うならタッチ環境でしょう、という方は最初から多く、それにお応えできないもどかしさがずっとありました。ネットを探せばデルの10点タッチ液晶『S2340T』もありますが、やはり店頭でほかのパーツと一緒にそろえられるタッチ液晶がないと。そこで興味を失う人もいますからね」と漏らしていた。
そこに登場したエイサーの10点タッチ対応液晶「T232HLbmidz」は、やはり好評のようだ。フェイス秋葉原本店は「約5万円と高価ながら、発売日から順調に売れています。エイサーはタブレットなどで培ったタッチセンサーの技術がありますし、信頼性の高さも売れ行きにつながっているかなと思います。ここからWindows 8全体がより一層盛り上がってくれれば」と上々な滑り出しにさらなる期待を寄せる。
特に2台目のディスプレイにタッチ液晶を添えるスタイルに流行の可能性を感じるとか。「8はモダンUIと従来のデスクトップの切り替えが面倒だと感じる人もいるかと思いますが、2画面環境ならモダンUI側とデスクトップ側を同時に表示できるんですよね。このモダンUI側をタッチ液晶にすれば、8ならではの快適さと従来どおりの自分流の環境が共存できるわけです。今後タッチ液晶の価格が落ちついてくれば、広く普及するんじゃないかと思います」と語っていた。
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