マウスコンピューターから登場した「LuvPad WN1100」は、フルHD表示に対応した11.6型IPS液晶ディスプレイを搭載するWindows 8タブレットだ。CPUにAMDのZ-60(開発コード名:Hondo)を採用し、64ビット版のWindows 8をプリインストールして5万9850円と、Windows 8タブレットとしてはきわめてリーズナブルな価格を実現している。評価機を入手したので性能や使い勝手を検証していこう。
ボディのサイズは、296.32(幅)×191.18(奥行き)×10(高さ)ミリで、重量は約810グラムだ。11.6型の液晶ディスプレイを搭載するタブレットとしては、ASUSTeKの「VivoTab TF801C」が294.2(幅)×188.8(奥行き)×8.7(高さ)ミリ/約675グラム、日本HPの「HP ENVY x2 11-g005TU」が303(幅)×193(奥行き)×8.6(高さ)ミリ/約710グラムと、やや少し厚みがあり、重量も重めになっている。
デザインは実にシンプルだ。角に丸みを付けたフラットなフォルムで、カラーリングもオールブラックでまとめている。裏面は硬質なラバーのような素材を使用し、立体的なテクスチャを施している。見た目の印象がよいだけでなく、ソフトでありながらサラッとした上品な触感が心地よい。
ボタン類は、電源とボリューム調整のみ、インタフェースはmicroUSBとmicroHDMI、ヘッドフォン、ACアダプタ用のDC入力とシンプルな内容で、microUSB→USB(メス)の変換コネクタが付属している。
内蔵のリチウムポリマーバッテリーの容量は約35ワットアワー(7.4ボルト/4700ミリアンペアアワー)で、公称のバッテリー駆動時間はAMDプラットフォームを採用している影響か、約5.5時間とタブレットデバイスとしては少し短めだ。
付属のACアダプタは実測で約131グラムと軽量だが、形状が独特でプラグも収納できないため軽さのわりにはかさばる。実測サイズ(最も長い部分を計測)は36(幅)×80(奥行き)×56(高さ/プラグ込みで72)ミリだった。
CPUにはAMDがタブレット向けに開発したZ-60を採用している。AMD E-450などと同じBobcatアーキテクチャのデュアルコアCPUで、動作クロックは1GHz、GPUコアとしてRadeon HD6250を統合している。TDPは4.5ワットだ。
多くのWindows 8タブレットに搭載されているIntelのAtom Z2760(開発コード名:Clover Trail)と決定的に違うのは64ビットアーキテクチャに対応していることで、本製品も64ビット版のWindows 8をプリインストールしている。BTOではWindows 8 Professionalも選択可能だ。
また、Atom Z2760と違い、SoC(System On Chip)と呼べるほどの機能は統合しておらず、チップセットとして別途A68M FCH(TDP 4.7ワット)を組み合わせている。消費電力面では不利だが、構成の自由度は高い。
メインメモリはDDR3L SDRAMを2Gバイト、データストレージはSSDを128Gバイトを搭載している。評価機のデバイスマネージャで確認したところ東芝のmSATA(3Gbps)対応SSD「THNSNW128GMCP」が搭載されていた。mSATA SSDとしては旧世代ではあるが、タブレットデバイスで一般的なeMMC規格のSSDよりも高いパフォーマンスが期待できる。
通信機能は、IEEE802.11a/b/g/n対応と無線LAN、Bluetooth 4.0を搭載している。端子類は、microUSB(USB2.0)とmicroHDMI出力、ヘッドフォン出力を装備し、液晶ベゼル上部に100万画素のWebカメラを内蔵している。メモリーカードスロットは省かれているが、データストレージが標準で128Gバイトあるので、ストレージ容量を拡張するという意味での必要性は薄いと思われる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.