同日行われた製品発表会では、同社取締役社長の平本隆夫氏が登壇し、2012年度の振り返りと2013年度の経営方針について説明した。平本氏は「(タイでの洪水被害や東日本大震災で打撃を受けた)生産ラインが復旧した2012年度は“反転攻勢”の年として販売施策を強化した。その結果、販売台数は全世界で17%、日本では約30%伸び、シェアも9%台まで回復した(2011年度は4%まで落ち込んでいた)。2013年度はシェア10%を目指す」と意気込みを見せた。
今回の新製品は、同社のLEDプリンタ事業をさらに成長させるために、成長ジャンルのラインアップを拡充した形だ。A4カラーLED複合機のMC780dnf/MC780dnは、5年間無償保証でコストパフォーマンスを高めた高性能なA4複合機、「MICROLINE VINCI」シリーズはプロ向けとしては安価なA3ノビ対応プリンタ、というコンセプトを持つ。
特にMC780dnf/MC780dnについては「100万円クラスのA3カラー複合機並みのスペックを持ったA4複合機」(同社 第二商品事業部 事業部長 井上崇氏)としており、自信のほどがうかがえる。「オフィスで印刷されているのは、ほとんどがA4以下のサイズ。高性能なA3複合機1台のみで運用しているオフィスは多いと思うが、複数のA4複合機を導入することで、1台当たりの利用人数を減らせて、印刷待ちが起こりにくくなる。本体価格も安いので、コストカットにもつながるはずだ」(井上氏)という。
MC780dnfはAPIを公開し、クラウドと連携したソリューションを自由に開発できる環境を整えたことも大きな特徴だ。これについて井上氏は「PCレスで操作ができれば、というニーズは増えてきている。これからは“スマートプリンティング”をキーワードに掲げてクラウドサービスとの連携を強化する。プリンタは単なるPC周辺機器から、クラウドにつながるスマートデバイスへと進化していく」とアピールした。同社は、新製品の販売目標を、MC780dnf/MC780dnとMICROLINE VINCIシリーズそれぞれで年間2000台としている。
会場にはゲストとしてCMキャラクターの菅野美穂さんが登場。今回の新製品に対して「がんばるビジネスマンを応援するというOKIデータのコンセプトを感じる。“現場に愛を”というキャッチコピーに沿えるよう、私も愛を持って現場のみなさんを応援していきたい」と語った。菅野さんが出演する新CMは、2013年5月23日から放映を開始する。
OKIデータは5月22日から、東京都文京区の「東京ドームシティ プリズムホール」で総合ビジネス展「OKI PRNCOM 2013」を開催している。同社提案のスマートプリンティングやICTソリューションを紹介するほか、出展企業による最新製品/ソリューション紹介のブース展示も行われている。同イベントの開催は11年ぶりという。
このほか、ゲストを招いたセミナーやワークショップも実施している。開催期間は2013年5月23日まで。イベントの詳細は特設ページを参照のこと。
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