Samsungの新主力SSD「840 EVO」を高速化したターボ技術に迫る:3ビットMLCでも書き込みが速い(1/3 ページ)

» 2013年07月19日 13時30分 公開
[鈴木雅暢,ITmedia]

・→“3Gバイト/秒”リードの怪物級SSDも:MacBook AirやVAIO Pro 13の高速化に貢献――Samsungの「PCIe M.2 SSD」とは?

コンシューマー向けの主力SSDをモデルチェンジ

手にしているブラックのSSDが「Samsung SSD 840 EVO」

 Samsung Electronicsは7月18日、韓国ソウルにて「2013 Samsung SSD Global Summit」を開催した。世界各国のプレス/ブロガーを集めた大規模なイベントだ。同社はそのメインイベントともいえるB2C(コンシューマー向け)セッションにおいて、2.5インチSerial ATA SSDの新製品「Samsung SSD 840 EVO」を発表した。ワールドワイドで8月上旬の発売を予定している。

 同社のコンシューマー向けSSDラインアップは、フラッグシップの「Samsung SSD 840 PRO」とメインストリーム向けの「Samsung SSD 840」の2種類を販売中だが、今回発表された840 EVOは840の後継だ。840 PROの下位に位置付けられる。

 840 EVOは最新のトリプルコアコントローラと新プロセスルール製造のNANDフラッシュメモリを採用するほか、新たな高速化技術により、従来の840を大幅に上回る性能を実現した。最大1Tバイトモデルを用意するなど、豊富な容量バリエーションや低消費電力も特徴だ。

 幅広いユーザー層を想定しており、コストへの意識も強いモデルだが、性能だけ見てもひとくちに「廉価版」と片付けることができないほどの進化を遂げている。

発表会場に展示されていたSamsung SSD 840 EVO。カラーリングは「Samsung SSD 830」以来のブラックとオレンジのツートーンではなく、チタニウムカラーにブラックのアクセントをつけたものとなっている。厚さは約7ミリ、インタフェースはSerial ATA 6Gbpsだ
会場にはOEM向け、エンタープライズ製品も展示しており、M.2を採用したPCI ExpressインタフェースのSSDも見られた(写真=左)。業界に先駆けてM.2/PCI ExpressインタフェースのSSDを出荷したことも告知された(写真=右)。採用製品の1つであるソニーの「VAIO Pro 13」(VAIOオーナーメードモデル)を展示し、性能の違いをアピールしていた

最新のコントローラ&NANDフラッシュを採用

 発表会セッションで登壇したジョナサン・ダ・シルバ氏は、840 EVOの性能について、一般ユーザーの利用シーンにおいて効果の高いQD=1のランダムリードで10000IOPS(Input Output Per Second)を達成したこと、そしてシーケンシャルライト性能が高速(250Gバイトモデル以上は520Mバイト/秒)であることを強調した。

 ARMベース(Cortex-R4コア)のトリプルコアコントローラが300MHzの「MDX」から400MHzの「MEX」に進化し、ファームウェアも一新されているほか、NANDフラッシュメモリも21ナノメートルから19ナノメートルへと微細化している。

 キャッシュ(LPDDR2)の容量は、750G/1Tバイトモデルで1Gバイトの大容量を確保。250G/500Gバイトモデルは512Mバイト、120Gバイトモデルは256Mバイトだ。

B2Cセッションで登壇し、Samsung SSD 840 EVOの発表を行ったブランドプロダクトマーケティング担当マネージャーのジョナサン・ダ・シルバ氏(写真=左)。従来の840と840 EVOのコンポーネントの違いを示したスライド。コアクロック400MHzの新型トリプルコアコントローラ「MEX」、NANDフラッシュは19ナノメートルプロセスルール製造の3ビットMLCを採用する(写真=右)
840 EVOにおける性能の強調ポイントの1つが、QD=1のランダムアクセス性能が高いことで、Windowsユーザーの一般的なPC用途で重要な要素という(写真=左)。840 EVOはシーケンシャルライトの性能も大幅に向上している(写真=右)

840と840 EVOの比較
シリーズ名 840 840 EVO
容量 120Gバイト 250Gバイト 500Gバイト 120Gバイト 250Gバイト 500G/750G/1Tバイト
シーケンシャルリード(Mバイト/秒) 530 540 540
シーケンシャルライト(Mバイト/秒) 130 250 330 410 520
ランダムリード 4Kバイト QD=1(IOPS) 7900 10000
ランダムライト 4Kバイト QD=1(IOPS) 29000 33000
ランダムリード 4Kバイト QD=32(IOPS) 86000 96000 98000 94000 97000 98000
ランダムライト 4Kバイト QD=32(IOPS) 32000 62000 70000 35000 66000 90000

※記事初出時、容量の表記に一部誤りがありました。おわびして訂正いたします(2013年7月19日14時30分)

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