“ソーシャルワープロ”の「Quip」 まずはiPhoneアプリが登場

» 2013年07月31日 16時44分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米新興企業Quipは7月30日(現地時間)、同名のiOS向けクラウドワープロアプリ「Quip」を公開した。日本でも米AppleのApp Storeから無料でダウンロードできる。日本語版ではないが、日本語の入力/表示が可能だ。デスクトップ(quip.com)からも利用でき、Android版も間もなく公開される見込みだ。

 Quipは、モバイル(スマートフォンおよびタブレット)での快適な文書作成に主眼を置いており、編集機能のユーザーインタフェースはシンプルで、複数の端末から文書にアクセスでき、オフラインでの編集も可能だ。また、グループでの文書の共有、共同編集機能も備える。機能としては、EvernoteやGoogle Docsに近いといえる。

 quip1 Quipのホーム画面。左のInbox(新着のドキュメント一覧)と右のDesktop(自分のフォルダとドキュメント)て構成される

 Quipをインストールして起動すると、まずメールアドレスの入力を求められる。このメールアドレスでログインアカウントを作成する。サービスはクラウドベースで、アカウントでサービスにログインし、作成した文書はクラウド上に保存されることになる。

 アカウントの作成時にアドレス帳へのアクセスの許可を求められ、ここで許可すると、連絡先の友達とQuip内の文書の共有やメッセージの送受信ができるようになる。上画像のInboxには、Contactsに登録したメンバーが共有した文書やメッセージ、文書の更新などの新着情報全般が表示される。

 デスクトップには幾つでもフォルダを作ることができ、フォルダごとに共有を設定できる。シェアフォルダ内に作成した文書は自動的に共有設定したメンバーも編集できる。編集履歴はドキュメントページの左に表示されるので、誰がいつどのように編集したのかが分かる。この左の枠には、編集履歴だけでなく、コメントもリアルタイムで表示される。

 quip2 文書編集画面

 編集機能は基本的なものに限られるが、画像や表組みの挿入、Quip内の他の文書へのリンクなどが簡単にでき、チェックボックス付きのリストや箇条書きも作成できる。To-Doリストを共有して達成した人がチェックを入力するといった使い方もできる。更新すると共有メンバーにプッシュ通知される。また、チャットアプリのようにメッセージを送ることもできる(メッセージの送信は現在はWebアプリでのみ可能)。

 quip3 コミュニケーションツールとしても使える

 Quipは無料アプリだが、より高機能のサブスクリプション制のビジネス向けバージョン「Quip Business」もある。こちらは1人当たり月額12ドルだ。

 quip4

 Quipは、米Facebookの元CTO、ブレット・テイラー氏と、米GoogleでGoogle App Engineプロジェクトの責任者を務めたケビン・ギブズ氏が立ち上げた。テイラー氏もだが、社員のほとんどが元Google社員だ。

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