ベンチマークテストのスコアを見ていこう。基本スペックはCore i5-4200U(1.6GHz/最大2.6GHz)、GeForce GT 740M、Intel HD Graphics 4400、8Gバイトメモリ(シングルチャンネル/PC3L-12800/SO-DIMMスロット1基空き)、ハイブリッドストレージ(750GバイトSerial ATA 5400rpm HDD+24GバイトmSATA SSDキャッシュ)、64ビット版Windows 8という内容だ。
参考までに各テスト結果のグラフには、同CPU搭載の13.3型ノート「VAIO Fit 13A」店頭モデル(SVF13N19DJS)、Core i5-4210Y(1.5/最大1.9GHz)搭載の11.6型タブレット「VAIO Tap 11」店頭モデル(SVT11218DJB)のスコアも併記した。
CINEBENCHはCPU性能が大きく影響する。Core i5-4200U搭載機としてほぼ妥当なスコアが出た。CrystalDiskMarkによるストレージ性能は、シーケンシャルリード/ライトはHDDレベルだが、ランダムはリード/ライトとも優秀だ。単体のSSDにはかなわないが、キャッシュ用SSDの性能がよいのか、ハイブリッドストレージとしてはかなり速い部類に入るだろう。
PCMark 7のスコアは、高速なSSDを搭載したUltrabookよりも少し見劣るが、このテストはストレージ性能に影響される部分が大きいためだ。ストレージに左右されにくいEntertainmentやComputationのスコアではよい数値をマークしている。
GeForce GT 740Mを搭載しているため、3DMarkのスコアも注目したい。Ice StormのスコアはHaswellで安定しないこともあり参考にならないが、Cloud Gate、FireStrikeでは、同じCore i5-4200U搭載で内蔵グラフィックスを使うUltrabookよりも明らかによいスコアが出だ。特に描画負荷の高いFireStrikeではその差が大きい。
エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1Pro」で液晶ディスプレイの表示も計測した。色温度は7138KとsRGBの基準(6500K)よりやや高めで、白がわずかに青っぽい。ガンマカーブはRGBの各色がほぼきれいにそろっており、階調再現性は優秀といえる。色域はsRGB(薄いグレーの部分)よりもかなり狭く、昨今の色鮮やかな表示をウリとしたノートPCに比べると、ややあっさりした発色だ。輝度はごく標準的だった。
BBench 1.01で計測したWebブラウズでのバッテリー駆動時間は5時間12分だった(残り7%で休止状態に入るまで)。液晶ディスプレイの輝度を40%に固定したこともあり、公称値の約8時間30分には及ばないが、ホームモバイル用途では満足できるバッテリー駆動時間だ。たまに持ち歩いて外で使うといった場合でも、実用的なレベルにある。
動作音は静粛だった。高い負荷をかけてもファンが少し回っていると感じるくらいのレベルだ。Core i5-4200U搭載機としてはボディが大柄なため、あまりファンを回さなくとも放熱できる余裕があるのだろう。ボディの発熱については、底面奥の中央辺りがかなり高い熱を帯びる。パームレストやキーボードまではほとんど伝わってこないが、膝の上に乗せて使う場合は注意が必要だ。
※Windows 8の電源プランは「HP推奨」
※液晶ディスプレイは1時間以上オンにし、表示を安定させた状態で中央付近を測定
※電源プラン「HP推奨」+輝度40%固定+無線LAN接続+Bluetoothオン。BBench 1.01(海人氏・作)にて「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 10を指定し、タブブラウズはオフ。満充電の状態からバッテリー残量が残量7%で自動的に休止状態へ移行するまでの時間を計測
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