タブレット「Xperia Tablet Z」を使ったさまざまなデモンストレーションも盛んにアピールしていた。中でも特長的だったのが、日本では2014年2月に発売される「PlayStation 4(PS4)」とXperia Tablet Zを組み合わせたゲームのデモ。ソニー・コンピュータエンタテインメントはPS4のリリースに合わせて、スマートフォン XperiaシリーズをはじめとするAndroid機器、iOS機器で利用できる専用アプリ「PlayStationApp」を北米、欧州で配信を始めた。このアプリには、スマートフォンやタブレットを、ゲームプレイ時のセカンドスクリーンとして使用できる機能が含まれている。
例えば、PS4に同梱されるAR技術を使ったゲーム「プレイルーム」では、カメラとセンサーを用いてテレビに映るプレイヤーの映像とゲームを合成し、プレイヤーはコントローラーに加えて自身の身体を動かすジェスチャー動作でゲームをプレイできる。PlayStationAppとスマートデバイスをもう1台追加すると、そのタブレットで描いた絵などを立体化して加えることもできるようになる。テレビ番組とSNSを連動するアプリなど、タブレットをテレビのセカンドスクリーンとして使う試みはいろいろ行われているが、家庭用ゲーム機とタブレットの組み合わせも新たにできるようになることが多々ありそうだ。今後の展開に期待したい。
スマートデバイスとともに訴求する新しい提案はこのほかにもいくつか。モーションセンサーとBluetooth機能を組み込んだテニスラケットを用い、ボールを打ち返す際の強さや、ヒットした位置、角度などを瞬時に計測して画面に表示する仕組みなどをさらに展示した。
さらに多くの来場者の注目を集めていたのが、スポーツなどを観戦しながら、同時に関連情報が見られるメガネ型の端末「Smart Eyeglass」だ。このメガネには側面に小さなプロジェクターが装着され、それから試合に関連する情報が、レンズに投射される──というもの。いわゆる某著名マンガのスカウターのようなものと似ている。
デモでは、メガネをかけて大スクリーンでサッカーの試合を観戦。ゴール時には目の前に歓喜のツイートが流れ、得点や選手などの情報をサブスクリーン的に見ることができる。試合の映像と重なって目の前に関連ツイートが流れる様子は、まるで「ニコニコ動画」のよう。映しだされるテキストや写真は緑一色でかつ透過しているため、視界を遮ったり、目に過度な負担をかけることもなさそうだ。ま、ツイートを見るだけならスマートフォンやタブレットを小脇に置いておくだけでもよいのだが、もちろんそれだけではない。VAIO、Xperia Tablet、カーナビなどと連携するとどうか──など、リアルタイムでどんな情報をサブスクリーンで表示するとよいかなど多方面でいろいろと研究されていることだろうが、技術としての実現はそう遠くはないと思われる。
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