一方、同社の直販サイトで、個人/法人問わず最も人気の高い定番モデルとなっているのが「エアロストリーム」シリーズだ。ミニタワー型ケースを採用するモデルと、ミドルタワー型モデルの2ラインが用意されており、インテルプラットフォームだけでなく、“Kaveri”ことAMDの最新APUを採用するモデルもラインアップされている。ここではオフィス用途を意識して、比較的小型のミニタワーモデルを取りあげる。
エアロストリームも、エアロスリムと同様、ブラックを基調としてフロントマスクのフチをシルバーで塗り分けたシンプルな外観だ。側面前方下部の吸気スリットから、防じんフィルタ付きの12センチファンで空気を取り込み、ケース内部を冷やして後方から排気するエアフローになっている。前面下部のカバーは簡単に取り外せる構造になっており、フィルター自体も外せるので、長く使用するうちにどうしても溜まってしまうホコリも除去しやすい。
ケースサイズは190(幅)×400(奥行き)×370(高さ)ミリと、省スペースに特化したエアロスリムに比べればやや大柄だが、動作音が比較的静かなので、デスク上に設置していても昼間のオフィスで騒音が気になることはないだろう。
マザーボードはIntel B85 Expressチップセットを搭載するMSIのMicroATXマザーで、メモリスロットは4本、拡張スロットはPCI Express x16が1基(空き1)、PCI Express x1が2基(空き2)、PCI x1が1基(空き1)用意されている。一方、拡張ベイは、5インチベイが2つ(空き1)、3.5インチベイが2つ(空き1)、3.5インチシャドーベイが2つ(空き2)と、こちらも十分。ケースの内部空間に余裕があり、カード長27センチのグラフィックスカードも挿せるので、現時点では必要ないが将来的にグラフィックスパフォーマンスが必要になる可能性がある、という場合はエアロスリムよりもこちらを選ぶべきだろう。ただ、標準搭載される電源ユニットは定格450ワットなので、場合によってはAntecの650ワット電源(EA-650-PLATINUM/+7350円)などにカスタマイズしたほうがいいかもしれない。
評価機は、CPUにクアッドコアのCore i5-4440(3.1GHz/最大3.3GHz)を採用し、8Gバイトメモリ(+4200円)と、120GバイトSSD+1TバイトHDD(+1万4999円)、DVDスーパーマルチドライブを搭載する構成で7万280円となっている(ただし、SSDは現時点のオプションにないCrucial製だったので、東芝の「HG5d」の+1万1999円で換算)。オフィス用途には十分すぎる処理性能と将来的な拡張性も兼ね備えて、ほぼ7万円というコストパフォーマンスの高さが光る。なお、120GバイトSSD(Samsung製840 EVO)が7998円で追加できるので、7万円を切るならこちらをシステムドライブにするのもありだ。
なお、Windows 7のエクスペリエンスインデックスの結果は、プロセッサが7.5、メモリが7.9、グラフィックスがともに6.6、プライマリハードディスクが7.9と総じて高く、CINEBENCHもR11.5が4.60(pt)、R15が413(cb)と、前述のエアロスリムよりも高いスコアが出ている。特にSSDを追加した効果は大きく、下に掲載したPCMark 7でははっきりと差がついている。エアロスリムとの性能差、価格差を考えると、予算の制限や省スペース性を重視するのでなければ、今後長く使うことになるメインマシンとして、エアロストリームのカスタマイズを考えたい。
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