それでは、新世代のPCをベンチマークしていこう。まずはWindowsエクスペリエンスインデックスから。プロセッサとメモリは8.4、グラフィックスとゲーム用グラフィックス、プライマリディスクは8.3というバランスのよい結果だ。特にどこか弱いということもなく、万能に使えるPCといえる。
PCMark 8のスコアは、Homeが4369、Creativeが4261、Workが5000。こちらもバランスのとれたハイスコアだ。Core i7-4790を搭載する点や、SATA 6Gbpsよりもさらに高速なM.2 SSDを採用している点などがスコアを押し上げているのだろう。Storageのスコアは、M.2 SSD側が4986、SATA HDD側が2698だった。
CINEBENCH R15でのCPUスコアは761cb、Single Coreは160cb。どちらのスコアも、直近で計測したCore i7-4770Kのデータより高かった。CPUパフォーマンスを要求するアプリケーションでは、たとえ100MHzの引き上げであっても確実に性能は向上するということだろうか。
MediaEspressoではソフトウェアトランスコード時が6分18秒、ハードウェアトランスコード時がCUDA扱いとなり3分54秒だった。こちらもソフトウェアエンコードで見ると、Core i7-4770Kよりも短時間で処理を終了することができている。今回用いたデータが15分23秒の映像なので、30分、1時間、それ以上の長時間のソースを編集するような場合では、Core i7-4770Kと比較しても分単位での短縮が実現できそうだ。
3DMarkのスコアはIce Stormが150040、Cloud Gateが20888、Fire Strikeが5475となった。OCされていない定格のGeForce GTX 760としては妥当なところだろう。CPUが関連するPhysicsスコアがやや向上しているものの、グラフィックス性能を決める大きな要因はGPUとそのクロックである。
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編は、最高品質で1920×1080ピクセル時が9737ポイントでもちろん非常に快適という判定。フレームレートは87.142fpsで、中堅オンラインRPGを楽しむには十分なパフォーマンスだ。
より重いグラフィックスのBattlefield 4では、1920×1080ピクセルの最高画質時が45.850fps、1920×1080ピクセルの高画質時が64.417fpsと、60fpsを満たすには高画質に落とす必要があった。いちおう、最高画質でも45fps以上出ているので、シーンによっては多少重さを感じるもののプレイ自体は可能だ。ただ、シビアなプレイを想定すると高画質で楽しむのがよいだろう。
CrystalDiskMarkでM.2 SSDを計測してみたところ、シーケンシャルリードは646.1Mバイト/秒となり、SATA 6Gbpsの帯域を上回った。また、同ライトも525.1Mバイト/秒出ており、SATA 6Gbpsモデルと比較しても速めといえる結果だ。そのほかの項目も、SATA 6Gbps SSDのハイエンドモデルと互角以上。一方で、GドライブのHDDもシーケンシャルリードが186.3Mバイト/秒、同ライトが173Mバイト/秒と、HDDとして見ると決して遅いわけではない。データドライブとして活用するのであれば十分だろう。
なお、動作音については、ミドルレンジからアッパーミドルのパーツで構成された製品相応で、爆音とまではいかないが、静音PCではない。特にCPUやGPUに負荷をかけると各ファンの回転数が上がり、深夜でなくてもやや気になるレベルだった。BTOオプションの中には、CPUファンのカスタマイズ項目があるので、余裕があれば標準搭載のトップフロークーラーよりも静かなCPUクーラーへとアップグレードするのがよいだろう。
MDV-GZ7500X-M2は、Haswell Refreshと9シリーズチップセットを採用し、そして9シリーズの新機能であるM.2接続のSSDを加えたことで、これら新機能を今すぐ体感できる仕様となっている。特にCPUとM.2 SSDのパフォーマンスは、従来の構成よりも確実に向上している。
標準構成で16万9800円というやや高価な部類にはなるが、こうした新パーツが採用されているので、価格相応のパフォーマンスは確実に得られる。次の3年を目指すPC買い替えを検討中の方は、是非チェックして欲しい製品だ。
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