1977年生まれのフリー記者。「アキバPick UP!」「週末アキバ特価リポート」「ショップのダメ出し」のほか、インターネットと人の死の向き合い方を考えるライフワークを続けている。自ブログは「古田雄介のブログ」
自分にとって最高のキーボードは、手の大きさや心地いいタイプ感、長年の操作の慣れ、なんとなくのフィーリングなど、主観的な多くの要素によって決まる。パソコン関連では珍しく、キーボードは“理屈が後ろに隠れる類いのアイテム”だ。
筆者は長年、FILCO(ダイヤテック)のメカニカルキーボード「Majestouch 2 テンキーレス黒軸」を使っている。テンキーレスにこだわるのは、文章に数字が混ざったとき、いちいちテンキー側に右手を動かすのが面倒なためだ。
文字キーエリア上段にある数字キーで入力するほうが指や腕の移動距離が短いし、何より慣れているから間違えない。キースイッチがCherry MXの一般向けシリーズで最も重い黒軸指定なのは、これも慣れのため。軽めの茶軸や赤軸にすると指に戻ってくる感触が柔らかすぎるので、黒軸に慣れきった指だと、空振りしていないのに空振りした感じに襲われることがある。
……まあ、つまるところしょせんは好みである。だから、このキーボードを愛しているけれども、特段人にすすめたことはない。FILCOキーボード、メカニカルキーボード、と範囲を広めても基本は同じだ。
しかし、FILCOキーボード×FILCOの「Cherry MXスイッチ専用キーロック FKL01」という組み合わせは多くの人にプッシュしたい。ここにははっきりと理屈で裏打ちされたよさがある。
FKL01は、キーキャップの下に潜り込ませるスタイルのキーロックで、「Enter」や「Space」などを除く、通常のキューブ型キーなら1個単位でどれでもロックがかけられる。キーキャップの下に潜ませるため、外見ではほかのキーと区別がつかないものの、物理的に押し下げられなくなっているので触ればすぐに分かる。10個入りで500円弱だ。
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