CINEBENCH R15のスコアで、Pentium G3258は、Single CPUで123cb、Multi CPUは238cbとなった。Core i7-4790Kと比較すると、Single CPUは「173対123」なので、動作クロック相応といったところで、Multi CPUは「846対238」といったあたりで定格動作におけるCPU演算性能はこの程度だと認識しておこう。
4.5GHzにオーバークロックすれば、Single CPUはなかなかよいところまで向上する。Multi CPUも4.5GHzまで引き上げれば319cbまで上がってきた。メモリをDDR3-1600とすることでスコアはさらに向上する。
PCMark 7とPCMark 8も、スコアの絶対値は低い。ほかのインテル製CPUで統合型グラフィクスコア使用時と同じ傾向で、PCMark 8はWork偏重で、“Core i”シリーズより一段低いスコアだ。なお、4.5GHzオーバークロック状態でDDR3-1333とDDR3-1600では、PCMark 7のComputationでやや向上がみられたものの、ほかは大差なかった。
3DMarkのスコアが示す値を見る限り、(ユーザーも期待してはいないと思うが)やはり3Dゲームは厳しいという結果だ。フレームレートが気にならなかったのはIce Stormくらいで、あとのテストはスムーズに描画もできない。オーバークロックしても、基本的にはPhysicsスコアが向上しただけだ。
DDR3-1600に設定すればスコアが向上するのではと期待したが、実際には大差なかった。おそらく、Intel HD Graphics程度だと、グラフィックスメモリが多少速くなったところでグラフィックス側にボトルネックがある、ということではないだろうか。
消費電力は、アイドル時で21.2ワット、高負荷時で50ワット程度と、低消費電力といえる。ただし、オーバークロック設定状態は、Vcoreを1.42ボルトまで引き上げたことにより、アイドル時で20ワット近く増え、高負荷時では30ワットも増加した。
同じ構成でメモリをDDR3-1600にした場合では、さらに20ワット増えてしまった。こうなると低消費電力とはいいがたい。パフォーマンスが必要になるときがあるとして、それにオーバークロックで対応するにしても、マザーボード付属のユーティリティなどから、定格のプロファイルとオーバークロックのプロファイルを切り替えるように設定するのがよいだろう。
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